SMAP独立組、ネット番組進出で注目浴びるもその影響力が限定的である理由
SMAPの3人、香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎がジャニーズ事務所を退社して1か月がたった。彼らの今後の活動について心配されているところもあるが、ネット放送の出演など少しずつ視界が開けてきているようだ。ただ地上波においては、まだ何か決まったという話は聞こえてこない。
そんな中で10月4日、香取が唯一出演しているフジテレビの『おじゃMAP‼』に草なぎ剛がゲスト出演した。
草なぎが『おじゃ〜』にゲスト出演するのは4度目のことだが、事務所退社後は初のこと。今回は愛犬「くるみ」ちゃんを伴い登場した彼が、自らテレビ初披露の愛車を運転して、香取の行きたいところへ行くという企画。
香取の自宅も初公開され（といってもモザイクが大きすぎてよくわからなかったが）、ふたりで歌を披露するなど、ファンにとってはこの上ない大サービスだった。
そのかいあって、視聴率は今年2位の9.6％を獲得した。
1位は今年1月に、やはり草なぎがゲスト出演したときで、10.4％を獲得している。彼の人気の高さもあってだが、このときはSMAP解散後の元メンバー同士の初共演ということで注目が集まったからだろう。
今回は、事務所を退社した元メンバー同士でしかも退社したその日に撮影が行われたということが知られている。だが、数字は2ケタに届かなかった。
「スマップのファンが番組のファンと必ずしも一致するとは限らないということでしょうね。草なぎ君の愛犬や愛車、香取君の自宅を見て喜ぶのは彼らのファンだけで、番組の視聴率獲得にはつながらないということなんだと思います」（テレビ誌ライター）
“国民的アイドルグループ”SMAPの解散ということで日本中があんなに色めき立ち、元メンバーの今後を大勢の人たちが心配しているはずなのだが……、
「真のSMAPのファンは少なく見積もって40万人近くはいますが、解散騒動ではそれ以外の人たちも巻き込んで大きなニュースとなりました。
しかし騒動が沈静化して、ファン以外の人たちの興味が薄れてしまったんでしょうね」（スポーツ紙記者）
そんな理由もあって『おじゃ〜』の視聴率が低調に終わってしまったのかもしれない。単にSMAPの元メンバーが出演するというだけで視聴率が急上昇するほど甘くないということか。
新しくファンサイトを立ち上げ、芸能界の大海原にふたたび乗り出した3人に応援、期待の声は大きいが、
「彼らのファンにはパソコンやスマホを使って番組を視聴することに慣れていない年配の女性が多いので、どれだけついていけるかわかりません。
たしかに、SNSやネット番組など、インターネットを駆使しているのは今の時代に合っていますが、新しい地上波の番組が見えてきません。テレビ業界も冷静に状況を見ているのでしょう」（芸能プロ関係者）
3人が“新しい地図”でどこに向かっているのかまだハッキリしないが、前途は多難のようだ。
＜芸能ジャーナリスト・佐々木博之＞
