2017年9月15日、NASAの土星探査機「カッシーニ」が最期の観測を終え、土星の大気に突入して最期を迎えようとしています。人類は太陽系の惑星探査を進めてきましたが、近年の天体観測技術の進歩によって、太陽系以外でも地球と同じように恒星の周りを回っている惑星「太陽系外惑星」の存在が次々に明らかにされてきました。記事作成時点では、じつに3600個以上もの太陽系外惑星が発見されており、その中には生命が存在できる「ハビタブルゾーン」に含まれる惑星も確認されています。そんな太陽系外惑星の大きさや質量、表面温度や公転軌道などを画面上でクリックして確かめることができるのが「EXOPLANETS」です。

EXOPLANETS

https://nbremer.github.io/exoplanets/

ページを開くと、以下のように中心に恒星があり、その周りを丸い惑星が回っている様子がアニメーションで描かれています。



惑星にカーソルをのせると、その星の名称や情報が表示されます。ここで表示されているのは、2013年に発見されたHATS-2 bで、惑星の半径は地球の13.09倍、そして恒星との距離は、「0.02au」となっています。



「au」はAstronomical Unitの略で、日本語では「天文単位」と呼ばれているもの。地球と太陽の距離1億5000万kmを1とする単位であり、0.02auというHATS-2 bとその恒星であるHATS-2の距離は、太陽と地球の2%しかないということになります。太陽系で最も太陽に近い水星でもその距離は0.3auであることからも、HATS-2 bは極めて恒星に近いところを公転していることがわかります。そのため、表面温度は極めて高くなっていると考えられており、とても生命が存在できる環境ではないと見られています。ちなみに、恒星を一周する公転周期は、なんとたったの1.35日。これは地球の1日に換算した時の日数ですが、恒星に近いところにあることでとてつもない速さで公転していることがわかります。

少し大きめの惑星TRES-4 bは地球の大きさの19.99倍の惑星で、天文単位は0.05au。公転周期は3.55日となっています。ちなみに、中心にある恒星の実際の大きさは恒星系ごとにバラバラですが、このページでは全て太陽と同じ大きさに変換して表示されているとのこと。



グッと離れたところにある惑星を見てみると、太陽の0.9倍の質量を持つ恒星Kepler-75のまわりを公転するKepler-75 bは、質量が地球の11.55倍、恒星との平均距離は0.08auですが、軌道が大きくだ円を描いていることがわかります。公転周期は8.88日で、だ円軌道の離心率は0.569となっています。



さらに、画面をグッと縮小してみると、さらに遠くの軌道で周回する惑星を見ることも可能。CoRoT-9 bは大きさが地球の11.77倍で、恒星との距離は0.41auで離心率が0.11、そして公転周期は95.27日となっています。



画面下部にある「colorize」とクリックすると、それぞれの惑星が公転している恒星の有効表面温度を表示させることが可能。これは、恒星の温度をスペクトル分類したもので、表面温度が3900K(ケルビン)から5300K(セ氏約3600〜5000度)の「K型」から、7500K〜10000K(セ氏約7200〜9700度)の「A型」に分けられています。