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GLAYのHISASHIさんが8月3日、LINE LIVEに出演、1999年に放送されていたラジオ番組の一夜限りの復活として『CYBER NET CITY FULL METAL MIX Returns』を配信されました。HISASHIさんに同日に発売されたGLAYのニューシングル『DEATHTOPIA』についてや最近のライブについて、先日開催が発表された『VISUAL JAPAN SUMMIT 2016』についてまでうかがってきました。

――LINE LIVEにて『CYBER NET CITY FULL METAL MIX』を一夜限りの復活ということで配信されましたが、いかがでしたか?

以前にやっていた頃もかなり実験的なプログラムだったので、今回こういった新たな形で放送ができて、これも必然的な運命だったんじゃないかなと思いました。

――99年の第一回目の放送では、当時はまだあまり普及していなかったMP3プレーヤーをスタジオに持ち込んで紹介をされたそうですね。

はい。当時はMP3を推奨するようなサイトだったり、ファイル交換ソフトなんかもあり、今の時代を占っているような、音楽が変わることを予感させる雰囲気がありました。僕はそういったものを当時から積極的に取り上げて番組で紹介したりしていました。それが今では一般的なことになって、音楽は「買って一人で聴く」というよりも「みんなでシェアしながらいい音楽を伝えていく」という方向になりました。僕は純粋にそういう音楽の形態の変化を面白いと思って付き合ってきました。

――CDが売れなくなったとも言われる時代ですが、HISASHIさんは「音楽配信」というサービスに対してもポジティブなのでしょうか。

そうですね。レコードからCDに変わったときも、ネガティブな発言をする人はいましたけれど。今の変化も似たような感じで僕は受け止めているんですが、そこはポジティブに考えていますね。僕は新たな出会いやチャンスにつなげていく方が音楽をやっていて楽しいと思います。




――HISASHIさんは以前からインターネットの世界にも積極的に参入されていますよね。


インターネットに関しては僕は早かったですね。まだアナログモデルの頃からです。生活周りに電化製品は全くなかったんですけど、マッキントッシュだけは持っていました。そんな生活をしていたので、常に新しい情報に飢えてましたね。それまでは、東京でのバンド活動が忙しくて、そういった新しいテクノロジーに触れる時間もお金もなかったんですよ。ちょっと生活が落ち着いてからは、音楽に対しても、ITテクノロジーに対しても率先して触れていきましたね。

――HISASHIさんは昔から時代を先取りした活動をされてきた印象がとてもあります!

父親がパーソナルコンピューターがなかった頃から自作で作っていたりしていたので、影響を受けていますね。

――音楽活動をしたいアーティストの卵たちが、東京に出てくる必要はなくなった、とか、メジャーデビューしなくても活動ができるようになった、ともおっしゃっていますよね。地方在住の方にチャンスがある時代になった、ということで‥

そうですね。実際に地方住まいのままでインターネットへの投稿でデビューが決まったり、ステージに上がったりする人もいるので、そういう面でいうとクリエーターが自分の技術を発信できる手段が増えていますよね。

――そんな環境の中で、GLAYはずっと生のライブ活動を続けられていますが、ライブで表現したいことは変わってきていますか?

ライブというもの自体はそのとき、そこにしかないものなので、それを自分が体感することは「ライブ=生である」ということに尽きるんですが、ライブは歌や演奏を聴くだけではなくて、雰囲気だったり、グッズが売っていることだったり、そういうこと全てを含めてライブだと思うので、家でYouTubeで見ているのとは違うものですよね。アクティブさ、熱がそこに発生するわけなので、インターネットの世界とはまた別ものです。ライブでのエネルギーはやはり人の心を動かすものだと思います。そこはずっと信じてやってますね。

――ライブでしか味わえない感動がありますものね。ステージの見せ方は、CGを取り入れられたりと変化したとしても…

そうですね。そういったエンターテインメント的な見せ方は僕はすごく好きですし、音楽と融合した時の相乗効果での盛り上げ方に関しては、可能性をもっともっと見つけていきたいです。ただ、最終的にはライブを見た人がどういう気持ちになるかを考えて、何かに対して一歩を踏み出す勇気のようものを得てほしいなと思いながら演奏していて、そういう気持ちは昔から変わっていないですね。

――GLAYのライブはすごく大きい会場で、遠くから見ても楽しめますし、感動します。

ライブは地元で見る楽しさや嬉しさというものもあるので、細かく地方を回ったり、大きい会場だけでなく、ホールやライブハウスも僕らは大事にしています。



――大きいライブだけでなく、ファンの近くまで来てくれることも、GLAYの魅力のひとつだと思います。そして、HISASHIさんが作詞作曲されたニューシングルも発売になりました!

この曲は音楽はもちろんなんですが、アニメ『クロムクロ』のオープニングテーマなので、アニメを見ている視聴者の方と共に物語の謎を解いていったり、GLAYの楽曲が物語によってどう変化するかというのを自分自身、楽しみにしています。

――『クロムクロ』はとてもテーマ性のあるアニメですが、物語をどれくらい意識されて曲を書かれたのでしょうか。

物語のアウトラインぐらいの感じで『デストピア』は作ったんですが、僕もアニメが好きでいろいろな作品を見てきていますし、アニメの監督や制作スタッフ陣から作りたいものがどんなものなのか、すごく伝わってきました。ちょっと謎めいた物語の感じとか、アニメの雰囲気を音で表現するというのは僕が得意なことですから、スムーズに曲ができましたね。僕はGLAYの中で曲を作ると、自然とこういうマイナーだけどメロディアスな曲ができるので、作りやすかったです。

――ライブでもすでに演奏されていますが、聴いているだけでライブの絵が浮かぶ楽曲ですよね。

そうですね。とはいえ、新しいことを何か織りこみたいなと思ったので、TERUがエレキギターを弾くところから始めるというのは最初から決めていました。自分が弾いたり、リーダーが弾いたりするより、歌と近いところにあるボーカルが弾くギターから始まることで曲の頭を印象づけたいと思っていました。

――TERUさんがエレキギターを弾かれるのは初めての事なんですよね。

そうですね。アコギは以前から弾いていたんですけど、彼が持っている独特のリズムはデモテープの中でもずいぶんと聴いてきたので、今回はそれがエレキギターに変わったというだけなんですけどね。

――10月にはX JAPANのYOSHIKIさん主催の『VISUAL JAPAN SUMMIT 2016』へのGLAYの出演も決まっていますが、現時点でどんなことをされたいか教えてください。

YOSHIKIさんのテンションが今、非常に高いです。それは活動を見ていても伝わってきます。去年のLUNA SEA主催の『LUNATIC FEST』の時にも、すごく精力的なバンド像が変わらずに見えていました。『エクスタシーサミット』というのが20年前にありましたけど、僕らもLUNA SEAもエクスタシー所属のバンドもみんな精力的に今も活動しているのを見ての開催なんじゃないかなと、僕は予想しています。すごく音と人のエネルギーを感じます。そういった部分が伝わってくれればと思っています。

――ありがとうございました!






 

[DEATHTOPIA](DVD付) [CD]GLAYLSG2016-08-03

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時代が変わり、形が変わっても、音楽がもたらしてくれる幸福感は変わりません。人はそこに生きがいや救いを見出すから、日々を生きていけるんだなと改めて思いました。

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音楽のない人生なんて考えられません!
それでは、また。

(撮影/奥田耕平、取材・文/藤坂美樹)