安全性や燃費性能の高さを強みに、世界中で高い評価を得ている日本車は近年、中国市場でもシェアを伸ばしつつある。ようやく中国でも正当な評価が得られるようになったわけだが、台湾市場で日本車はどのような評価を得ているのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 安全性や燃費性能の高さを強みに、世界中で高い評価を得ている日本車は近年、中国市場でもシェアを伸ばしつつある。ようやく中国でも正当な評価が得られるようになったわけだが、台湾市場で日本車はどのような評価を得ているのだろうか。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、台湾では販売される自動車の大半が日本車であることを指摘したうえで、日本車の独壇場であると論じた。

 記事は、台湾における2015年の自動車販売台数は約40万台だったと紹介。10年の販売台数が29万台程度だったことを指摘し、5年間で約30%も伸びたとしながらも、台湾は人口が2400万人にとどまることから自動車の販売台数および保有台数は中国に比べて小さいことを指摘した。

 続けて、台湾の自動車市場では日本車、欧米車が中心であることを指摘し、そのなかでも台湾の自動車保有台数に占める日本車の割合は約80%に達すると指摘、「日本車の独壇場」であることを伝えた。

 さらに、台湾の消費者の間で日本車が非常に高い支持を得ている背景について、市場の特性と関係があると主張。「台湾は面積が小さく、資源も少ないため、燃費の良い自動車が好まれる」としたうえで、こうした需要を満たすことのできる自動車こそ日本車だったのだと論じた。また、台湾は日本に統治されていたことから、台湾人は日本の文化や事物を熟知しており、受け入れやすい素地があったのではないかと論じた。

 さらに、自動車メーカー別のシェアにおいては、国瑞汽車が最大のシェアを獲得していると紹介。国瑞汽車はトヨタと日野自動車の車を台湾向けに製造する企業であると伝え、つまり台湾ではトヨタが非常に大きなシェアを獲得していることがわかるとした。

 また記事は、中国と台湾の交流が近年、活発化したことで中国自主ブランド車も続々と台湾市場に参入したとしながらも、日本車に親しんできた台湾人消費者からすれば「中国車は造りの精度などはまだまだ劣るうえに、価格も圧倒的に安いわけではない」と映ると紹介した。

 反日感情が残る中国に比べ、台湾は非常に親日的だと言われる。親日感情があるうえに、日本車の品質の高さ、性能の高さが加われば、台湾市場が日本車の独壇場であるというのも納得できる話だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)