MLB公式サイトがルルデス・グリエルJrを特集、メジャースカウトから高い評価

 昨年12月に横浜DeNAから自由契約となったルルデス・グリエル・ジュニア内野手が将来的にメジャーでのプレーを熱望している。MLB公式サイトが「キューバのトッププロスペクト、グリエル・ジュニアがMLBでのプレーを夢見る」と見出しで特集している。

 ドミニカ共和国で行なわれているカリビアン・シリーズにキューバ代表として参加しているルルデスは兄のユリエスキ・グリエル内野手とともにメジャーのスカウト陣から高い評価を受けているという。

「22歳の男はキューバに残るトッププロスペクトで、キューバ国内のトップリーグ、セリエ・ナシオナルのライジングスターと見なされている」

 特集ではグリエル弟についてこう評価している。キューバの首都ハバナに本拠地を置くインダストリアレスに復帰後、42試合に出場、打率.321、8本塁打、32打点の成績を残していることも紹介。「ルルデス・ジュニアは日本でプレーする情熱を表明している。と同時にキューバでの生活と野球人生に集中しようとしている」と日本球界復帰へ意欲を燃やしている様子も伝えている。

 一方で、メジャーへの憧憬ものぞかせており、「ベースボールをプレーすることが大好きだ。この年齢で多くのことを野球から学べることができて幸運だと思っている。野球をする人間なら誰もがMLBでプレーしたいと思う。それは誰にとっても公然のこと。最高のレベルで、自分もいつの日か最強の相手とプレーできるかもしれない」とコメントしている。

日本では“お騒がせ”のイメージが定着したグリエル兄弟

 米国のオバマ大統領は2014年12月にキューバとの国交正常化交渉の開始を発表。昨年7月には、アメリカとキューバでは双方の大使館が再開されたが、現状ではメジャー挑戦には亡命などの手段しかない。これまでもキューバ人選手が危険を冒して亡命したケースがあったが、グリエル兄弟はキューバ政府による正規ルートの確立を待つ方針のようだ。

「状況は変化している。進捗状況を見守っている。政府の許可を受けてキューバを去りたい。物事は自分たちにとって前進しているように見える。我々兄弟の夢はメジャーでプレーすること。アメリカとキューバ両国の将来がどうなるのかみたい」

 ルルデスは記事の中でこうコメントしている。

 昨年4月に故障を理由に来日が延期に。DeNAから契約違反とみなされ、制限選手の措置が取られた。同時期に兄は契約解除となっており、日本では“お騒がせ”のイメージが定着したグリエル兄弟。だが、キューバの若手選手の中では屈指の有望株として評価は高い。

 ルルデスは近い将来のメジャー行きを夢見る一方、日本球界復帰への思いも明かしているという。22歳は今後どのようなキャリアを歩むのだろうか。