聴覚は最期まで残る感覚だという説をご存じだろうか。死期が近く、話すことや目を開けるエネルギーすら残っていない人でも最後まで耳は聞こえているということを、ポプラ社より発売されている『ラスト・ソング 人生の最期に聴く音楽』を読み、初めて知った。著者である佐藤由美子さんは、アメリカのホスピスで音楽療法士として働いてきた。本書は、音楽療法を通して人生を振り返り、残された時間を生き抜いた患者さんやそのご家族