三井物産が、5年前から温めてきた構想を形にする。8月1日、石油の取引部門を海外へ全面的に移管するのだ。石油トレーダーはもちろん、担当のトップに至るまで合計20人を東京から異動させ、現地で80人体制を築く計画だ。新しい本拠地にするのは、ニューヨーク、ロンドンと並ぶアジアの原油取引拠点、シンガポール。原油は一滴も出ないが、世界有数の貿易港という好立地から、ロイヤル・ダッチ・シェルやエクソン・モービルと