麦とろご飯(写真: gontabunta / PIXTA)麦飯といえばとろろをかける食べ方が定番ですが、この習慣は江戸時代から存在しました。大坂の医師杉野権兵衛が書いた1802年の『名飯部類』によると、麦飯はとろろか、薬味を入れただし汁をかけて食べる、とあります。19世紀の京、大坂、江戸の風俗を描いた喜田川守貞の『守貞謾稿』にも、三都ではとろろ汁か、コショウ等の薬味を加えた鰹だしをかけて食べるとあります。ところがこれは、