左が「焼津発 かつお節ポテトチップス」。右は第2弾の「静岡発 かつおトマト味ポテトチップス」(希望小売価格360円税込)

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この年末年始、こたつでテレビを見ながらハマってしまった味がある。静岡生まれのご当地ポテトチップス、「焼津発 かつお節ポテトチップス」だ。その名のとおり、かつお節の風味を活かしたポテトチップスなのだが、なんとかつお節が別添になっていて、振り入れてシェイクして食べる新しいスタイル。ちなみに第2弾の「静岡発 かつおトマト味ポテトチップス」もある。

食べる時は本体の袋を上部からあけ、全体にまんべんなくかつお節をふりかける。開け口を折り曲げて中身がこぼれないようにしてフリフリ振れば出来上がりだ。

まずは、「焼津発 かつお節ポテトチップス」を食べてみた。袋をあけると、かつお節の華やかな香りが鼻をくすぐる。ひとくち食べてみると、ポテトの塩気によってかつお節の旨味が引き立てられており、想像以上に味にパンチがあって驚いた。ビールのおつまみなんかにしたら、勢いづいて止まらない感じだ。

「静岡発 かつおトマト味ポテトチップス」も、やみつきになる味だ。ちょっと斬新な組み合わせゆえ、一瞬舌が驚くのだが、トマトの甘酸っぱさが効いて、なんとも深みのある味わい。実はこれ、トマトの旨味成分であるグルタミン酸とかつお節の旨味成分であるイノシン酸の相乗効果らしい。

商品を手がけるのは静岡県焼津市のかつお節屋さん、株式会社新丸正。焼津市といえば、鰹節の産地として有名である。
「かつお節屋のポテトチップスなので、かつお節の風味を生かせるように削り節を別添にしました。後入れの方が風味が良く、かつお節の風味をよりフレッシュに味わっていただけます。かつお節屋のこだわりです」(担当者)

ところで、「ポテトチップス専用鰹節」とあるが、通常のかつお節と何が違うのか?
「香りの強い荒節を使い、ポテトチップスに絡みやすいように細かく削っています」
荒節とは花かつおに使われるかつお節で、カビ付けをしていないもの。カビ付けをした本枯れ節に比べて香りが強いのが特徴だという。

「焼津発 かつお節ポテトチップス」は2013年夏、第2弾となる「静岡発 かつおトマト味ポテトチップス」は2014年夏に発売をスタート。いずれも子どもから年配の人まで幅広い世代に好評だそうで、「かつお節をフリ入れるそのひと手間が楽しい」という声も多く、「残りが少なくなったら砕いてサラダにかけてもおいしかった!」なんてアイデアも。また「かつおトマト味ポテトチップス」は、特に女性に好評で、なかには「トマト嫌いな子どもが美味しく食べられた」という人も。

商品は焼津商工会議所主催の通販サイト「焼津うめぇもん市場」で買えるほか、静岡県内のサービスエリアやお土産物店、スーパーなどで販売中。また、新丸正のカタログ通販からも購入できる(※カタログ希望の場合はフリーダイアル0120-26-5158へ電話<※月〜金 9:00〜17:00>)。

食べ慣れた一般的なポテトチップスとは旨味が格段に違う同商品。改めて和食のだし文化、旨味のパワーを感じられる新感覚スナックは、子どものおやつにも、お酒のおつまみにもぴったりです。
(古屋江美子)