右が「お姫様抱っこ協会」会長の鈴木氏。古代ローマの時代ならモテそうだ。

写真拡大 (全4枚)

以前、コネタで「お姫さま抱っこの世界記録に挑み続ける男」という記事を見たことがあります。いやはや、とんでもない事に人生を懸けているな……。

と思いきや、遂に団体まで見つけてしまいました。その名は「お姫様抱っこ協会」! この団体を2014年12月に立ち上げた協会長・鈴木秀尚氏に、今回はお話を伺いたいと思います。

その前に確認したいのは、鈴木会長の前歴。彼、かつてはアメリカのインディーズプロレス団体を渡り歩いてきた猛者なんです。そんな鈴木会長だからこそ、日本の風潮に憤りを持つ。

「帰国してすぐクラブへ遊びに行ったら『お兄さん、体大きいね……』って、ちょっと引かれちゃったんです。フザけんな! アメリカ時代はコロンビア人と付き合ってたし、『アジア人なのに体が大きくて素敵!』って言われてたのに」(鈴木会長)
体が大きいほど女性に好意を寄せられたアメリカだったのに、日本に来ると正反対でしたか……。

しかし、国内でも逆転の機会がないわけではない。
「日本に帰ってきたら、女性から『お姫様抱っこして。そんだけマッチョならできるんでしょ?』と言われたんです。やっぱり、本能ではたくましい男性を求めているんだなと。古代の時代まで遡れば、遺伝子レベルで逞しい男に惹かれるはずですから」(鈴木会長)
そこから協会発足に事が進むのは、道理。確かに、普段の生活(密室以外)で最もディープなスキンシップは“お姫様抱っこ”かもしれない。
「女性とベッドに行く時、僕はいつもお姫さま抱っこです。女性のリアクションもいいですね」(鈴木会長)
いや、聞いてないんですけど……。

そんな同協会がまず初めに仕掛ける企画として、1月31日開催「マッチョバスツアー」が挙げられます。

集合場所(東京都内)から、参加者をマッチョがお姫様抱っこでバスまで誘導。イチゴ狩りをしたらプロテインをかけて食べる。マッチョが作る筋細胞のためだけのカレーでランチ。マッチョによるボディビルショー。マッチョとチームを組んでの運動会などなどあまりに偏った内容となっていますが、これが問い合わせ殺到中なんです。
「当初の参加定員は15名でしたが、あまりに反響があったため、当日のバスをもっと大きいものに変更し、定員を増やす考えです」(鈴木会長)
しかも、参加希望者のモチベーションが高い。
「ある女性から『当日は“オヤジマッチョ”もいますか?』という質問があったので、追加を検討中です。また、現役プロレスラーにもゲスト参加をただいま交渉中です」(鈴木会長)
元より、関東学生ボディビル連盟所属の若手や、バーベル挙げ日本記録保持者の参加が予定されていたが、まだいきますか!

ちなみに同バスツアーの参加資格は「マッチョを愛する100キロ以下の方々」だそう。ということは、性別問わずですか?
「はい。あくまでマッチョ好きの女性のための企画ですが、カップルやノーマルな男性の参加もOKですし、もちろんゲイの男性の参加もOKです」(鈴木会長)
あと、一点だけ気になります。100キロ以下とは言いつつ、あんまり体重が重い人は遠慮したほうがいいんでしょうかね? だって、オープニングは「お姫様抱っこでバスまで誘導」ですもん。
「いえいえ、重いものを持った方がトレーニングになりますよね」(鈴木会長)

そんな同協会の、その後の企画にも注目だ。次回は「お姫様抱っこボディビル」なるイベントを目論んでいるらしい。
「ボディビル大会って、マッチョしか集まらないんです。それを、一般の方々も集まる空間にしたい」(鈴木会長)
例えばポージングの中にお姫様抱っこがあったり、採点基準に“抱かれ心地”を盛り込んだり。それどころか、ファッションや髪型まで重視される。
「女性を意識した大会ですので、採点を担当するのも女性です」(鈴木会長)

最後に、鈴木会長に思いの丈をブチ撒けていただきましょう。
「古代ローマの時代まで振り返ると、元来マッチョはモテたはずです。壁ドンだって、マッチョがやった方がドキッとするはず。しかし現在、“やせマッチョ”が持てはやされる風潮がある。ブレてるわけです。本来の男はこういうものだと打ち出したい。本物のマッチョが引かれる風潮を払拭していきたいですね!」
この思惑は、決して的外れではないだろう。何しろ「マッチョバスツアー」を羨ましがる地方の慧眼から「大阪にも来てくれ!」「福岡でもやってくれ!」と、矢の催促が寄せられているというのだ。

この「お姫様抱っこ協会」、鈴木秀尚会長が一人で運営している団体だそうです。
(寺西ジャジューカ)