実際の顔マラソンコース図。

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冬といえば、マラソンのメインシーズン。全国各地でいろいろなマラソン大会が実施されている。
42.195キロのフルマラソン、体力勝負のウルトラマラソン、そんな大会にも飽きてしまった方、ちょっと変わったマラソンコースはいかがだろうか。

その一風変わったマラソンレースを、「顔マラソン」という。マラソンのコースをたどれば顔の形になる、という面白い試み。GarminなどのGPSウォッチやスマホのアプリでログを取り、走り終えて見てみるとコースが顔の形になっているというものだ。

顔は、各都道府県原則1つ(東京は2つ)、合計21個あり、この12月には22個目の顔が山口県で誕生した。この顔になるように、コースを作って走るのである。

走って楽しく、あとで振り返っても楽しいマラソンだが距離はフルマラソンとおなじく42.195キロ。しっかり走り込んでいる人からしても満足のできるコースなのだ。

主催者さんに問い合わせてみると、このマラソンは、
「順位を競う大会ではなく、走りたい人が集まって走るイベント的なものです」
という。

そんな顔マラソン、記念すべき第1回目が行われたのは、2011年2月27日。東京マラソンに出るために練習を積んでいた主催者さん、しかしあえなく落選。
「悔しいので東京マラソンと同じ日に42.195キロを走ろうと思いました」
と決意。
せっかく走るので、何かおもしろい企画を。と思いついたのが顔の形に走る顔マラソンだ。主催者さんは昔から、顔でないもので顔を作る「顔大会」を主催していた。それにちなんで、マラソンコースも顔にしちゃおう。と思い立ったという。
とはいえ第一回目はたった一人での挑戦。そして第2回はその1年後の東京マラソン同日、2012年2月26日。この日は6名でのチャレンジ。それから年々数が増え続け、今では全国各地でイベントが開催されているのだという。

主催者さんが開催しているイベントは年に数回、定期的に実施。もちろん、誕生のきっかけである「東京マラソン」と同日の2015年2月22日にも開催を予定している。それ以外にも各地で個人やグループが開催。1カ所最高40名、1日最高57名(全国同時にいろいろな場所で)と、顔マラソンランナーは確実に増えている。とはいえ、自由参加が売りなので、一人で企画して一人で走るもよし、友達同士でも、グループでも。当日参加、ドタ参加でもオッケーという緩さである。会話や風景を楽しみながらゆっくりと走る事を目的としているので、初心者でもチャレンジしやすそうだ。

冬になって体がなまってしまったなあ、という人。マラソンにチャレンジしたいけど、ただ目的もなく走るのは疲れる、かといって本気で走るのもツラい……なんて人、この冬、自分の足で顔を描いてみませんか。
(のなかなおみ)