レッゼピ氏をはじめとしたNoma のシェフが、一夜限りの特別ディナーを東京で提供してくれる。

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評判高い飲食店には、よく行くんです。伝聞とか、雑誌とか、ネットとか、ガイドブック等を頼りに。
しかし、「世界1位」と呼ばれるお店を体験したことはないな……。

実は、どうにもうらやましい情報を耳にしてしまいました。世界の食文化向上を目的とした「NPO MAD」(デンマーク)は“世界1位のレストラン”の称号を有するデンマークの高級レストラン「Noma(ノーマ)」のシェフを誘致し、2015年1月28日にマンダリンオリエンタルホテル東京37 階のレストランにて一夜限りの特別ディナー“MAD Fundraiser at Noma Tokyo”を提供するそうなんです。

この「Noma」について、ちょっと説明させてください。ここは、「サンペレグリノ世界のベストレストラン50」で、なんと4度も“最優秀レストラン”(2010〜2012年、2014年)に選ばれたミシュラン2つ星(2014年)の名店だそう。件数が10万を超えたこともあるほど予約が難しい、世界的な名声を誇る超有名レストランです。
今回はシェフルネ・レッゼピ氏をはじめとしたNoma のシェフが来日、一夜限りの特別ディナーを提供してくれます。しかも東京だけに、今回は日本の食材を使った料理に挑戦するとのこと。
書いてるだけで、ヨダレが出てきたな……。

もちろん、誰しもが体験できるわけではない。この特別ディナーを体験するためのオークションが開催されました。いや、実はすでに終了しているのですが。
参加権を販売するオークションは12月6〜18日に行われ、最終的には4,500ドル(ディナー2名分)で落札されたようです。都内ホテルでのディナーなのに落札者は外国人だし、その驚愕の落札値といい、スケールが浮世離れし過てますよ!

ちょっと待て。今回はそんなセレブ達の世界を紹介したいのではありません。以前、コネタにて「TABLE FOR TWO」(以下「TFT」)なる取り組みを紹介したことがあります。直訳すると、「二人のための食卓」。店舗等が提供する“ヘルシーメニュー”を購入すると、その代金の一部が寄付となり、飢えに苦しむ世界の子ども達に給食1食分をプレゼントできる。そんなこの取り組みにより、今までアフリカのウガンダ、ルワンダ、エチオピア、タンザニア、ケニア、アジアのミャンマー、フィリピンといった地域に給食が届けられました。

今回のオークションも、実はTFTなんです。この取り組みに賛同した「NPO MAD」が、今回のスペシャルな機会を提供しているんです。そして、その収益の10%がTFTを通じアフリカの子どもの給食として寄付されるんです。
良かった。ただの贅沢じゃなく、今回のオークションは有意義な取り組みの一環だった!

ちなみにNPO MADの「MAD」とは、デンマーク語で「食」「食べ物」の意味。この団体の活動の一つに、毎年夏コペンハーゲンで開催される2日間のシンポジウムがあるそうです。
このシンポジウムには世界各地からシェフ達が集い、レストランで提供される「一皿の食事」をテーマに生産から消費・廃棄まで多岐にわたる課題について議論しています。

やはり一流シェフは、世界の食事情にも目配せをしているみたい。「美味しい料理を作り、それが途上国の助けになるのなら何より」、そんな心境でしょうか?
(寺西ジャジューカ)