表紙を飾っているのはビッキーちゃん。何ともいえない表情と佇まい。

写真拡大 (全6枚)

自由で人気者だからか、生まれ変わったら猫になってみたいと思うことがある。なんていいつつも、私は一度も猫を飼ったことがない。近所には野良猫も多いし、猫は身近な存在ではあるのだけど、実際、猫と暮らすということになると未知の世界。ところが先日、ビッキー(メス・6才)とテラ(オス・1才)、2匹の猫との暮らしぶりを写真と共に紹介した、ほそいあやさんの著書『ゆる猫生活〜猫たちとゆるく楽しくつきあう方法〜』(玄光社)を読んで、猫との生活をすっかり疑似体験! 猫ってかわいいなあ、とつくづく思ったと同時に、驚いたり、学んだことが多々あった。

本書を見てまずびっくりしたのは、ビッキーちゃんとテラくんのお散歩風景。犬のようにリード紐をつけて散歩する猫を見たことがなかったから!

ほそいさんは、ビッキーちゃんたちを小さい頃から散歩に連れ出して慣れさせたとか。性格の異なる猫たちを一緒に散歩させるのは、なかなか大変とのことだが、2匹とも散歩好きで、思い思いに楽しんでいるのが伝わってくる。さらに、外にいる猫たちとの出会いも刺激になっている模様。本書では「ペット初詣」なるものが行なわれている神社も紹介されていて、これもまた興味深い。

ほそいさんが猫たちを喜ばせるために日々工夫している遊び道具もいろいろ紹介されていて、独自の視点がとてもユニーク。たとえば、ほそいさんが名付けた「猫キノコ」現象。無類の穴好きという猫が、椅子の穴から、にょきっと前足を出すという現象なのだが、そのネーミングセンスと実際の瞬間を捉えた写真の愛らしさに、キュンときます!

さらに本書の面白さは、ビッキーちゃんとテラくんの生活だけでなく、ほそいさんと外にいる野良猫たちとの交流が度々描かれているところ。コロコロしてあげると喜ぶという、ビューティーローラー(美顔器具)やツボ押しマッサージなどを、野良猫たちにもさっそく実践してしまうほそいさん。そして、どの猫たちも本当に癒されているのがわかる! これなら猫初心者の私でも、猫たちと仲良くなれるかも? とにかく猫を飼っている人はもちろん共感できる部分が多いはずだし、猫とお近づきになりたい人は参考になるであろう情報が盛りだくさん。

他にも、猫が神様として崇められている島や、各地で有名な看板猫を訪れた様子、海外で出会った猫たちについてなど、かわいい写真&猫愛あふれる楽しいコメントと共に紹介されていて、まさにめくるめく猫ワールドを満喫できる一冊。

読み進めるうち、ゆるくて楽しい猫との生活ぶりに癒されながら、やっぱり一度は猫を飼ってみたいなあ、という思いも芽生えたり。そして、ますます猫に生まれ変わってみたいという願望が増してしまった! ちなみに、ほそいさんに本書を見たビッキーちゃんとテラくんの反応を聞いたところ、「ひたすら匂いをかいでいました!」とのこと。その様子は、ぜひ続編に掲載を(勝手な希望)!
(ちゃむ)