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かねてよりベータ版のダウンロードが開始されていた、DaVinci Resolve 11だが、8月6日に正規版のダウンロードがスタートした。
従来のDaVinci Resolveは無償でダウンロードできる
Lite版は無償。

新しいDaVinci Resolve 11には、プロのエディターの意見に基づく70以上の新しい編集機能が追加された。DaVinci Resolve 11はデュアルモニターをサポートしており、JKL動的トリム、オーディオクロスフェード、フルカスタマイズが可能なキーボードショートカットなど、使いやすいプロ仕様のツールを使用してスピーディに編集が行える。
トリムツールはコンテクスト・センシティブであるため、DaVinci Resolveはマウスの位置に応じてエディターが求める編集をリップル、ロール、スリップ、スライド、延長、短縮から自動的に判断する。この機能により、スイッチの切り替えに時間をかける必要がなく、複数トラックのクリップを同方向または逆方向に同時にトリムできるため、編集が極めてスピーディになる。

DaVinci Resolve 11では、新しいスプラインカーブのキーフレーム編集機能が編集タイムラインに組み込まれており、キーフレームは各クリップの真下に配置され、クリップの流れに沿って確認できる。エディターはタイムライン上でOpenFXプラグインを直接追加して動かせるだけでなく、プラグインをトランジションに使用することも可能である。

DaVinci Resolve 11のコラボレーティブ・ワークフローでは、撮影が終わり次第、別々のワークステーションにいる1人のエディターと複数のカラリストが同じタイムラインを共有して、共同で作業を行うことができる。例えば、1人のカラリストがカラーグレーディングやウィンドウのトラッキングを行いながら、もう1人のカラリストがグレーディングの微調整を行い、それらの変更はエディターの編集と同時に随時アップデートされる。それぞれのユーザーがタイムラインのアップデートを確認できるため、 同じプロジェクト上で同時に作業を行うことができる。同じタイムラインを共有できることで、クリエイティブチームは映画やテレビ番組など大規模で複雑なジョブにおいて、常に同調して素早く作業を行うことができる。

DaVinci Resolve 11で強化された編集機能の中で最も画期的なもののひとつに、Apple Final Cut Pro Xとのラウンドトリップ機能が大幅に改良された点が挙げられる。

これは、互いのアプリケーション機能がより互換性の高いものとなり、プロジェクトの行き来がより簡単になったためだ。この機能を存分に生かせば、Final Cut Pro Xユーザーがインディーズ映画を撮影し、編集した映像をハリウッドのポストプロダクション施設に持ち込んでカラーグレーディングやフィニッシングを行うことも可能。

また、DaVinci Resolve 11は、ProRes 4444 XQにも対応している。ProRes 4444 XQは、広いダイナミックレンジのディテールをポストプロダクションの全過程を通して維持できるようデザインされた、ProResの最高品質バージョン。

DaVinci Resolve 11ではカラーコレクション機能もアップグレードされており、元フォトグラファーの撮影監督用にデザインされた全く新しいRAWイメージおよびカラーグレーディングコントロールを搭載している。今回の新しいカメラRAWパレットは、ハイライト/シャドウリカバリー、中間トーンディテール、カラーブースト、サチュレーション、リフト、ゲイン、コントラストに対応。DaVinci Resolve 11では、画像加工ソフトの持つフレーム制限がないため、フォトグラファーはRAWイメージを高度にコントロールでき、広いダイナミックレンジのフッテージから最大限のディテールをリアルタイムで引き出すことができる。

DaVinci Resolveのパワフルなオンセットツールに加え、DaVinci Resolve 11ではオリジナルのデジタルカメラファイルを安全にバックアップ・保存できる。DaVinci Resolveの新しいクローンツールは、メディアドライブ、メモリーカード、カメラパックを、複数の保存先に同時にコピーする。コピーはすべてチェックサム検証されるので、ユーザーはソースメディアからビット単位で正確なデジタルコピーを得ることができるのだ。新しいクローンツールは無償のDaVinci Resolve Liteにも含まれており、ラップトップにインストールして撮影現場で使用することも可能だ。

またDaVinci Resolve 11は、パワフルかつ独自のカラーチャート自動カラーバランスツールであるColor Matchを搭載しており、ビデオ、RAW、さらにはフィルムまで、あらゆる種類のフッテージに対応する。新しいColorMatchツールは、スタンダードカラーチャートを含むショットを分析することで、基本となるグレーディングを作成する。この機能は、仮にショットが異なる照明条件で撮影されていて、露出・色温度が異なっていても問題なく機能する。
【ビデオサロン9月号(8月20日発売)にてレポートしている】

DaVinci Resolveのユーザーは、DaVinci Resolve 11をBlackmagic Designのウェブサイトから無償でダウンロードできる。また、誰でも無償でダウンロードできるDaVinci Resolve 11 Liteは、十分な機能を搭載し、Ultra HD解像度にも対応しているため、最先端のカラーコレクション/編集をこれから始めたいユーザーにお勧め。

◎Lite版とSoftware版の機能の違いは以下を参照
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/compare