脚本家の三谷幸喜がテレビ番組『さんまのまんま』に登場した。三谷が再婚した話や、さんまが出演した三谷の映画『みんなのいえ』に関するエピソードなどで大いに盛り上がった。そんな中で三谷は以前にさんまが口にしたある言葉を紹介したが、その笑いに対する姿勢には涙が出そうになったという。

明石家さんまの番組『さんまのまんま』に脚本家の三谷幸喜が出演した。さんまは冒頭から「懲りずに再婚したんだ? (前に)居酒屋で会った人?」と鋭く迫ったが、三谷は「よく覚えてますね。でもあれはスタッフの人」と語るにとどまった。

三谷の監督作『みんなのいえ』にはさんまも出演しているが、その話に触れるとさんまは本編で自分の登場シーンが使われなかったと主張した。これに三谷は「本編に出ている」と激しく反論する。また、11月9日公開の三谷の最新作『清須会議』について、さんまが「こんな(豪華)メンバーの中でオレの役はないんだ?」と振るものの、「ないね」と断言する三谷であった。

三谷脚本のコントをさんまが演じたこともあるが、その脚本通りに稽古していたのにもかかわらず生放送の本番では全てさんまのアドリブでコントが進んでしまったそうだ。その真相について、さんまは「リハーサルしてあれ(三谷の脚本)はアカンと思った」と冗談を話したが、三谷が「そういうこと言うと本気でヘコみますよ」と返したために慌ててさんまがフォローする場面も見られた。

番組終盤にさしかかった頃、三谷がさんまの言葉で印象に残っているものがあると切り出した。その言葉とは“自分が面白いと思ってやってることを世間の人も面白いと思ってるから、今の自分がある。でもいつその関係が崩れるかわからない、だから祈る思いでやってる”というものだ。これを聞いた三谷は、共感し思わず涙が出そうになったそうだ。その上で三谷も「映画は撮影してから半年から1年後に公開なので、その時期の客の反応を想像して作るのはすごく難しい」と映画制作の苦悩を明かした。

芸人の笑福亭鶴瓶は「この世界(芸能界)でずっと出続けるのは難しい」と語っていたが、そんな厳しい世界の中で長年トップとして走り続ける明石家さんまをもってしても、自分と世間との“笑いのセンス”のズレが生じないように“祈るような気持ち”で笑いを提供しているのだ。
(TechinsightJapan編集部 TORA)