再メジャーデビューが決定したsacra

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3・11の東日本大震災が、ある活動休止中のバンドを動かした。愛知・名古屋出身の3ピースバンド・sacra(サクラ)だ。7月21日(土)に東京・渋谷区の「LIQUIDROOM」でのライブ会場で、再メジャーデビューシングル「Everytime looking for life」をリリースする。

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sacraは2004年にデビューしたロックバンド。デビューシングルの「イエスタデイ」が基となって俳優・小栗旬のドラマ「Spring Story」が制作され、2枚目のシングル「アンバランス」に収録された「手のひらを太陽に」が「めざましテレビ」(フジテレビ系)のタイアップを勝ち取るなど、デビュー早々、音楽シーンをにぎわせた。「めざましテレビ」のほか、「HEY!HEY!HEY!」(フジテレビ系)、「ポップジャム」(NHK)などの音楽番組にも出演し、メジャーとして6枚のシングル、3枚のアルバムをリリースしていたが、2008年のワンマンライブツアーを最後に、突然活動休止を宣言した。

そんな中、昨年3月の東日本大震災発生後、被災地に入った3人。復興に向かって生きる被災地の人々の姿を見て、メンバーはある決意を抱いたという。「夢や希望に向かって頑張っている人たちを応援したい」という思いで原点に立ち返り、sacraとして歌うことを改めて誓う。

そして、ことし1月から少しずつライブ活動を始め、ツアーファイナルとなる「LIQUIDROOM」での会場で、会場限定のシングル「Everytime looking for life」を発売する。また、このCDは被災地の小中高生にも無料配布される予定。さらに、メンバーはこのライブに東北地方から避難している人たちを無料で招待することも決めている。

ボーカル&ギターの木谷雅は「まだまだ続く被災の苦しみに悩まされる方々や、その狭間でかすかな光を探している子どもたち、混沌とした現代社会の中でもがき苦しむ若者たちに、一歩を踏み出してもらおうとこの作品を作りました」と新曲に込めた思いを告白。続けて、「僕らにできることは、この曲でたくさんの苦しみから抜け出し前に進んでもらえるように応援すること。行進がしやすいテンポで作っています。ぜひ心の歌にしてほしい」とコメントした。

彼らの目標は「5年以内に日本武道館公演を実現して、そこで、夢や希望を持って進もうとしている人たちに応援メッセージを伝える」こと。sacraの3人は再び大きい夢に向かって歩み出した。【東京ウォーカー】