プリウスがポルシェGT3Rより速かったなどと、いったい誰が信じるでしょうか?しかし、スーパーGT第2戦 富士500kmレース GT300クラスのリザルトには、このapr HASEPRO PRIUS GTの順位は6位と記されているのです。全てのポルシェより順位が上なのです。



今年のオートサロンで参戦発表が行われた際には、完全にゲテモノ扱いされていたプリウスGTですが、岡山戦の予選では観る者すべての予想を裏切る速さを見せます。



岡山では23周でリタイアしてしまい、世間の空気は「やっぱりね」と。



しかし、この富士では違いました。



予選からはっきりと速さを見せつけます。Q1ではベスト10に入りスーパーラップ進出。そして8番グリッドを手に入れます。



モーターやECUなどハイブリッドシステムは市販のプリウスのものを完全流用と言われていますが、ノーマルと言っても、やはりモーターアシストの威力は発揮されているのではないでしょうか。コーナーの立ち上がりが圧倒的に速い。


レース中のベストラップはアウディR8勢やランボルギーニ勢よりも速いのです。



ミッドシップに搭載されるエンジンはトヨタRV8K。仕様としてはフォーミュラーニッポン用のエンジンとなり、リストリクターで吸気制限をかけているようです。これにモーターアシストを入れるわけですが、モーターには吸気制限は関係ありませんからパワーは他のマシンに比べても1ランク上になるのではないでしょうか。この辺りは憶測の域を出ませんが。



とにかくプリウスGTがゲテモノではないことが分かった富士戦。


今後、熟成が進めば間違いなくレースをかき回す存在になることは容易に想像ができますね。


(北森涼介)



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