ドレスアップや走りを楽しむクルマ好きの方々の中でも、マフラーと言えば定番のパーツですが、マフラーを交換したくても自分の愛車に取り付けられるマフラーが発売されていない場合、ワンオフ(オーダーメイド)で作って貰うか、自分のクルマに装着出来る仕様が出るまで待たなくてはいけません。



今回はワンオフマフラーをメインに製造、販売しているスルガスピードさんにお邪魔してきました。


今回取材させて頂いたのは、ホンダの軽商用バンのアクティ用の量産仕様が完成したと言う事で、最終チェックと実車への装着テストの様子をじっくりと拝見させて頂きました。



まずは、こちらのバモスターボにはワンオフ制作されたマフラーが装着されていました。


オーナーさんはあらゆる部分にこだわっており、マフラーのテール形状から、テールの方向まで打ち合わせを綿密に行い、なんと入庫した当日に完成したと言う凄いマフラー。


ワンオフ制作のノウハウがしっかり活かされているからこそ出来る匠の技です。



そしてこれがアクティのノーマルマフラー。マフラーカッターが装着されていますが、オーナーのお話では抜けが悪く、低速トルクがもっと欲しいとの事。



こちらが、今回発売になるシングル出しタイプ。


アイドリング時の音はノーマルとほぼ変わらず、とても静かですが、回転を上げていくと乾いたサウンドを奏でます。


試乗した感想をオーナーさんからお聞きした所、低速トルクが厚くなり、ノーマルの抜けの悪さも解消されているとの事。


素材の鉄板の厚みからこだわり、音質やドライブフィールもかなりハイレベルな仕上がりです。


室内へのこもり音も無く、量産モデルと言えど一本づつ手作業で制作されるマフラーは、ワンオフモデルと同じクオリティで制作されます。



こちらは、デュアル出し。サイレンサー部分やパイプの曲げ部分など、まさに芸術品。


こちらもアイドリング時の音は小さく、回転を上げたときの音質も比較的高音の乾いたサウンドですが、シングルとはまた違った音がします。


ドライブフィールはシングルに比べさらにトルクが増し、乗りやすくなったそうです。


ちなみにシングル出しの方が、プロトタイプはこれが5本目。


制作開始から2週間で、ほぼ製品版のこのプロトタイプが完成したそうで、デュアル出しに至っては、このプロトタイプにたどり着くまでに10パターンの試作品が存在したそうです。


発売される製品版はシングル出しが税込13万6500円、デュアル出しが税込29万4000円になるそうです。


またエアロパーツ等でテール部分の延長等が必要な場合は1か所に付き31500円(デュアル出しの場合左右両方で63000円)にて加工して頂けるそうです。


どちらのモデルも当然車検対応品です。



スルガスピードさんでは、この量産モデルでも、製作工程はワンオフモデルと変わらぬ工程で制作され、1本1本手作業で作られるマフラーには、鉄板の材質、溶接部分の強度や、音質、音量あらゆる部分で作り手のこだわりを感じられるマフラーでした。


ワンオフマフラーについても色々話を伺いましたが、材料の選定から、オーナーの好みの物が出来上がるのに蓄積されたノウハウのお蔭で、ほとんどが1回で仕上がるそうです。


どんなクルマのマフラーでも制作しますと語っていたスルガスピードの専務さんに、こだわりの職人気質と高い技術レベルを垣間見る事が出来ました。


音質、形状、フィーリング、全てがオーナーの好みで制作して貰えるワンオフマフラー。


そのノウハウを活かした量産モデルも、そのクオリティはワンオフモデルと全く変わらないプレミアムなマフラーでした。


マフラーを変えたいが、アフターパーツに存在しない、量販されている物に好みの物が無い、人と違う物が欲しい、クオリティにはめちゃめちゃこだわる!と言ったクルマ好きの方々は一度相談してみてはいかがでしょう?


■スルガスピード公式ホームページ
http://www.suruga-speed.co.jp/


(井元 貴幸)