中田英寿も認めた天才MFが現役引退
19日、前BECテロ・サーサナFC(タイ)のMF財前宣之が現役引退を表明した。1976年10月19日生まれ、35歳の誕生日からちょうど3ヶ月経っての表明となった。
財前は、元日本代表MF中田英寿と1993年のU-17世界大会でU-17代表として共にプレー。中田英からもその類まれなる才能を認められ、「ザイ(財前)とサッカーをやっているときが一番楽しかった」という賛辞を浴びたこともある天才MFだった。
1995年、読売ユースからヴェルディ川崎に昇格。その年にイタリア・ラツィオのプリマベーラにレンタル移籍し、当時若手選手だったイタリア代表DFアレッサンドロ・ネスタを練習で翻弄するなど才能を見せつけた。
さらに1996年途中からはログロニェス(スペイン)、1998年のヴェルディ退団後はNKリエカ(クロアチア)でプレー。奥寺康彦、風間八宏、三浦知良ら限られた選手しか海外でプレーしなかった時代において、財前のキャリアはまさに「海外組」のパイオニアといえた。
しかしログロニェス時代に負った靭帯断裂の大ケガが、輝かしいキャリアを送るはずだった財前に影を落とす。徐々に精彩を欠いていった財前は、リエカ退団後にベガルタ仙台(1999年〜2005年)、モンテディオ山形(2005年〜2009年)でプレー。随所に才能の閃きを発揮するも、全盛期の水準を取り戻すには至らず。最終的にいずれのチームでもポジションを失い、戦力外通告を受けてチームを去った。
2009年末、一度は現役引退も視野に入ったものの、再び海外でのプレーを決断。2010年にタイ王者ムアントン・ユナイテッド、2011年にBECテロ・サーサナFCに所属した。満足な出場機会を得られたとは言いがたかったが、大きな負傷を乗り越えて現役にこだわる姿勢は、仙台や山形のサポーターを始めとする多くのサッカーファンの心を打った。
サッカー選手の多くは、自ら望んで現役引退を選択することはできない。ほとんどの場合は、戦力外通告を受けての不本意な形だ。大きなケガを乗り越え、35歳まで現役でプレーした財前の幕引きは、本人のブログから引用するならばまさに「完全燃焼」といえるだろう。
財前引退の報が流れた19日深夜、サッカーファンからは「あれだけの怪我にみまわれて35才まで現役を続けたのはすごい」「ヴェルディには“不運の天才”が多かったな」「天才過ぎて時代が追いつかなかったって印象」「いつか山形でコーチをしてもらいたい」といった、引退を惜しむコメントがあふれた。
■関連リンク
・ご報告 - zai's blog(財前宣之公式ブログ)
・「僕らの年代では一番うまい」 中田英が絶賛する日本人選手の現在とは・・・
・中田英寿のいた18年前のU-17世界選手権
・2012年1月現在の海外リーグ所属日本人サッカー選手(男子)
財前は、元日本代表MF中田英寿と1993年のU-17世界大会でU-17代表として共にプレー。中田英からもその類まれなる才能を認められ、「ザイ(財前)とサッカーをやっているときが一番楽しかった」という賛辞を浴びたこともある天才MFだった。
さらに1996年途中からはログロニェス(スペイン)、1998年のヴェルディ退団後はNKリエカ(クロアチア)でプレー。奥寺康彦、風間八宏、三浦知良ら限られた選手しか海外でプレーしなかった時代において、財前のキャリアはまさに「海外組」のパイオニアといえた。
しかしログロニェス時代に負った靭帯断裂の大ケガが、輝かしいキャリアを送るはずだった財前に影を落とす。徐々に精彩を欠いていった財前は、リエカ退団後にベガルタ仙台(1999年〜2005年)、モンテディオ山形(2005年〜2009年)でプレー。随所に才能の閃きを発揮するも、全盛期の水準を取り戻すには至らず。最終的にいずれのチームでもポジションを失い、戦力外通告を受けてチームを去った。
2009年末、一度は現役引退も視野に入ったものの、再び海外でのプレーを決断。2010年にタイ王者ムアントン・ユナイテッド、2011年にBECテロ・サーサナFCに所属した。満足な出場機会を得られたとは言いがたかったが、大きな負傷を乗り越えて現役にこだわる姿勢は、仙台や山形のサポーターを始めとする多くのサッカーファンの心を打った。
サッカー選手の多くは、自ら望んで現役引退を選択することはできない。ほとんどの場合は、戦力外通告を受けての不本意な形だ。大きなケガを乗り越え、35歳まで現役でプレーした財前の幕引きは、本人のブログから引用するならばまさに「完全燃焼」といえるだろう。
財前引退の報が流れた19日深夜、サッカーファンからは「あれだけの怪我にみまわれて35才まで現役を続けたのはすごい」「ヴェルディには“不運の天才”が多かったな」「天才過ぎて時代が追いつかなかったって印象」「いつか山形でコーチをしてもらいたい」といった、引退を惜しむコメントがあふれた。
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