17日の南アフリカ・ワールドカップ、グループリーグ第2節で、メキシコに0−2と敗北を喫したフランス代表。フランス国内は怒り狂っている。試合から一夜明けた18日、フランスのメディアは容赦しなかった。最も厳しい一面を突きつけたのは『レキップ』。フランス代表はペテン師で、ほら吹きで、ごう慢で愚か者だとこきおろしている。

4年前、ドイツW杯の決勝で敗れたとき、『レキップ』はあえてイタリア代表(当時)DFマルコ・マテラッツィに頭突きを見舞ったジネディーヌ・ジダン氏を批判した。あまりに反響が大きく、その後『レキップ』は“ジズー”に謝罪したが、今回もすぐさま批判へ動いた。選手たちは何も与えることができず、涙を流して悲しむにも値しないというのだ。

『レキップ』はエゴの塊であるレイモン・ドメネク監督、そしてそれを上回る選手たちを批判。代表で最もゴールを決めているティエリ・アンリをベンチに残すというチョイス、フランク・リベリやウィリアム・ギャラス、ニコラ・アネルカといった選手たちのごう慢さを糾弾している。

ただ、責任があるのはドメネク監督と選手たちだけではない。『レキップ』はフランスサッカー連盟の首脳陣も非難。あらゆる面で価値がないことを認め、ローラン・ブラン次期代表監督の幸運を祈るしかないとした。

そのほかのメディアも容赦はしていない。『パリジャン』は「南アフリカで代表にすべきことはもうない」と報じ、『Le10Sport』は「痛々しい」、『フィガロ』は「破滅」、『パリジャン』は「悪夢」とも称した。『フランス・フットボール』は「がく然とする」状況だとしている。

一方で、笑っている人間もいる。試合後のテレビ放送で、1998年大会優勝メンバーの多く(ファビアン・バルテス、ビセンテ・リザラス、ロベール・ピレス、ジダンら)は、満足感を示していた。サイクルの終わりに満足しているということだ。