先週末Jリーグが開幕し、日本から4クラブが参戦しているACLも9日と10日で第2節を終えた。
ACLでは、川崎と広島が連敗、G大阪が2分けとふるわず、唯一鹿島が連勝スタートを切った。鹿島はJリーグの開幕戦でも浦和に2−0と完勝し、4連覇に向けて好発進しているね。今のJリーグの中では完全に頭一つ抜け出た存在と言ってもいい。

確かにその組織力やぶれないチームカラーは素晴らしいし、オリヴェイラ監督の手腕も賞賛に値する。だけど、問題なのは対抗クラブがあまりに情けないということだ。鹿島は3連覇を達成したチームからほとんどメンバーを入れ替えず、いわば現状維持と熟成に主眼を置いている。ところが、開幕節を例に出して言えば、生まれ変わるべきチャレンジャーの浦和に上積みがなかった。今のJリーグの状態は、鹿島がすごく強いというよりも、他が追走できていない、といったほうが的確なんじゃないかな。このままだと本当に4連覇も見えてくるね。

言い換えると、競争の乏しさということにもなる。これは日本代表メンバーにも通じてくる話だ。Jリーグでフル出場してゴールを決めても、海外で途中出場している選手の方がレギュラーのように扱われている。単発で見れば大きな問題ではないかもしれないけど、それでメンバーが固定されているとなると健康的じゃないね。

W杯メンバーは5月中旬に発表される予定という。岡田監督には、メンバー入りの条件を提示してみるとか、何か選手たちの競争心を煽るような仕掛けを講じてもらいたいね。Jリーグを盛り上げるためにも、それは必要なことだと思う。
日本代表にも、Jリーグにも、手に汗握るような競争をしてもらいたい。これからメンバーが発表されるまでの間、Jリーグを見ながら、誰が入りそうだとか、誰が危ないとか、そういう議論をするのはサッカーファンの最高の楽しみの一つだよ。その楽しみは奪わないでもらいたいね。(了)