小沢一郎氏続投、西松献金事件で考える経営論/猪熊 篤史
民主党の小沢一郎代表の公設第一秘書が逮捕・起訴された西松建設による不正献金事件を通して経営について考えてみたい。
民主党の小沢一郎代表は、公設第一秘書が政治資金規正法違反の罪で東京地検特捜部から起訴されたことを受けて記者会見(3月24日の夜)を開いた。そこで民主党の代表を続けることを表明した。本来であれば代表を辞任すべきであろうが、民主党内部の厳しい事情もあるのか、代表を続けることが容認されている。
経営的な観点で、厳しい見方をすれば、組織内部の不正を社長など代表者が知らないということはおかしい。それは、経営者が失格(未熟)であること、あるいは、社員の私的な犯罪のどちらかを意味することだろう。
日本でも2008年度から上場企業の内部統制が強化され、経営者が企業財務における適正さを担保することが求められている。企業に対するコンプライアンスが過度に強化されて、企業活動が委縮してしまうという批判が出ていたが、内部統制の問題よりも景気全体の落ち込みの方が激しく、管理的な締め付けが見え難くなっている。それでも国の指導者が実行できないことを企業に押し付けるのはナンセンスだろう。
硬直的で古い国家の運営を浄化・刷新するために期待されている民主党やその代表の小沢氏ではあるが、政党として、また、その代表者、指導者、経営者として大きな課題が露呈している。
公設第1秘書の大久保隆規容疑者が西松建設から不正に献金を受けていて、それを私的に流用していたというのであれば、話は異なる。秘書を任せていた小沢氏の人事評価能力が疑われることになるだろうが、小沢氏が不正に直接関与していたという疑いは軽減されることだろう。
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民主党の小沢一郎代表は、公設第一秘書が政治資金規正法違反の罪で東京地検特捜部から起訴されたことを受けて記者会見(3月24日の夜)を開いた。そこで民主党の代表を続けることを表明した。本来であれば代表を辞任すべきであろうが、民主党内部の厳しい事情もあるのか、代表を続けることが容認されている。
日本でも2008年度から上場企業の内部統制が強化され、経営者が企業財務における適正さを担保することが求められている。企業に対するコンプライアンスが過度に強化されて、企業活動が委縮してしまうという批判が出ていたが、内部統制の問題よりも景気全体の落ち込みの方が激しく、管理的な締め付けが見え難くなっている。それでも国の指導者が実行できないことを企業に押し付けるのはナンセンスだろう。
硬直的で古い国家の運営を浄化・刷新するために期待されている民主党やその代表の小沢氏ではあるが、政党として、また、その代表者、指導者、経営者として大きな課題が露呈している。
公設第1秘書の大久保隆規容疑者が西松建設から不正に献金を受けていて、それを私的に流用していたというのであれば、話は異なる。秘書を任せていた小沢氏の人事評価能力が疑われることになるだろうが、小沢氏が不正に直接関与していたという疑いは軽減されることだろう。
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