栄枯盛衰が激しい時代においても、変わらず売れ続けている商品は存在する。その「定番商品」の売れ続けるヒミツとはなんだろうか。そして、その定番商品の代表格たる「正露丸」はどのような変化を遂げているのだろうか。

「定番商品」というと、どのようなものが思い浮かぶだろうか。筆者が講師を務めるマーケティング研修で「プロダクトライフサイクル」と関連して、定番商品、もしくはロングセラー商品の話題を出すと、受講者からは様々な商品名が飛び出す。
カップヌードル、ポッキー、コカ・コーラ・・・そう、食品や菓子、飲料には定番商品が多い。カローラ、広辞苑なんて名前も出てくる。では、それらの共通点とはなんだろうか。

カップヌードルは、いわゆる「カップヌードル」といわれる味の他に、様々な味のバリエーションを展開している。
ポッキーも基本の「ポッキーチョコレート」をはじめとして、ご当地ポッキーに至るまで、様々なバリエーションがある。
コカ・コーラもクラッシックは変わらぬ味だが、現在では「ゼロ」の方がむしろ主流となっているかもしれない。
カローラはその名前こそ継承されているが、1966年の登場以来10代のモデルチェンジと様々な派生車種を生んで、当然ながら原形は留めていない。
広辞苑は現在第6版となっているが、版を重ねる毎に新語を取り込み、刷新されている。
つまり、定番商品が長い歴史を生き残ってきたのは、時代や環境の変化、消費者の嗜好の変化や消費者のニーズに応じて、様々な進化をしてきたからであるといえる。

生き残りの秘密を説明するには、ダーウィンの『種の起原』における考え方が参考になろう。

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