「世界のKitchenから」のマーケティング整合性に学ぶ/金森 努
東京駅構内のコンビニ「NEWDAYS」。店は狭く、商品棚を確保するため各社はしのぎを削っている。そこで、一気に7フェイスを確保している飲料がある。キリンビバレッジの「世界のKitchenから とろとろ桃のフルーニュ」だ。その戦略の妙を考えてみよう。
「とろとろ桃のフルーニュ」は昨年3月以来の商品リニューアルだ。<煮こんだ桃とマンゴーを増量し、ますますとろとろおいしく贅沢になりました>と言い、新発売時以上に力を入れた展開をしている。
マーケティングミックスの4Pで考えると、この商品は極めて各要素がキレイに整合していることが分かる。
Product(製品戦略)は「世界のKitchen」の共通コンセプトである「世界の母さんがつくる料理からインスピレーションをうけたレシピ」という独特の仕上がりであり、他の飲料ブランドにその例を見ない独自性がある。「桃のフルーニュ」は乳原料を用いているので、乳酸飲料に似ていて、フルーツカルピスやヤクルトの一種にありそうな味ではあるものの、そのどれとも違う。
Price(価格戦略)は商品の量目とも関連関連しているが、320ml入りのペットボトルで150円(税別)。量的に少々割高だ。しかし、商品的に「手が込んでいる感」があり、それが高級感の演出につながる。
Place(流通戦略)は「桃のフルーニュ」という商品だけでなく、「世界のKitchen」シリーズの大きなポイントだ。ミクロ的に見ると、320ml入りのペットボトルは細身で棚のフェイスがおさえやすい。また、通常の飲料6本分で7本収まるので通常より1フェイス多く置ける。7本も揃っているとなかなか壮観だ。消費者もつい手に取りたくなる。店もそれを狙って、多フェイス設置に協力する。
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「とろとろ桃のフルーニュ」は昨年3月以来の商品リニューアルだ。<煮こんだ桃とマンゴーを増量し、ますますとろとろおいしく贅沢になりました>と言い、新発売時以上に力を入れた展開をしている。
Product(製品戦略)は「世界のKitchen」の共通コンセプトである「世界の母さんがつくる料理からインスピレーションをうけたレシピ」という独特の仕上がりであり、他の飲料ブランドにその例を見ない独自性がある。「桃のフルーニュ」は乳原料を用いているので、乳酸飲料に似ていて、フルーツカルピスやヤクルトの一種にありそうな味ではあるものの、そのどれとも違う。
Price(価格戦略)は商品の量目とも関連関連しているが、320ml入りのペットボトルで150円(税別)。量的に少々割高だ。しかし、商品的に「手が込んでいる感」があり、それが高級感の演出につながる。
Place(流通戦略)は「桃のフルーニュ」という商品だけでなく、「世界のKitchen」シリーズの大きなポイントだ。ミクロ的に見ると、320ml入りのペットボトルは細身で棚のフェイスがおさえやすい。また、通常の飲料6本分で7本収まるので通常より1フェイス多く置ける。7本も揃っているとなかなか壮観だ。消費者もつい手に取りたくなる。店もそれを狙って、多フェイス設置に協力する。
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