"世界最薄"というソフトバンク携帯「708SC」

写真拡大 (全28枚)

春モデルの怒濤のリリースラッシュが終わり、次期モデルがドコモから発表になり、それに続き、au、ソフトバンクともに夏モデルを発表になった。めぼしい機種のレビューも一段落し、どうせレビューを書くなら、「これはっ!」というような何かがほしいということで、「世界最薄」(※)というソフトバンクの708SCを購入してみたのである。

折りたたみタイプのケータイが世に出始めた頃、ちょうどケータイ業界は"最軽量モデルはいったいどこ?"という感じで端末の軽量化の方向に進んでいた。調べてないのでうろ覚えだが確か60g台まで出ていたと思う。その頃、折りたたみモデルの人気が出てきて、どこもかしこも折りたたみケータイにシフトしていったのを覚えている。重さについても軽量化の波が途切れ、一気に100gを超え、重いタイプだと150gもあるようなモデルもあるといった感じになっていったのである。

そして"高機能化"、"高付加価値化"時代へとシフトしていく。その中で、そこそこ軽いモデルは、何社か作ってはいたが、100g以下のモデルはなかなか出てくることはなかった。ケータイ好きの間でも軽い方がいいよね、と言いながらもそれほど軽量化を切に求めることはなかったのである。

ところが、昨年あたりから薄くて軽いモデルが登場し始め、薄いタイプが何社からか相次いでリリースされだした。

現在のケータイの流れは高機能化、高エンターテインメント化に向かう一方、薄型化の方向にも向いているような感じである。それだけユーザーの求めるものが多様化しているということであろう。

※カタログには、2007年1月25日現在となっている。

■とにかく薄い!さすが最薄モデル708SC

なんだかんだ言う前に、まずはスペックを紹介しておこう。数値につく"約"は省略させていただいた。サイズは高112.4mm×幅50.4mm×厚8.4mm。重さは73g。連続待ち受け時間がW-CDMA網時230時間(GSM網時260時間)、連続通話時間が音声電話時でW-CDMA網時165分(GSM網時320分)、TVコール時で110分である。メインディスプレイはTFTで1.9インチのQVGA表示(横320ドット×縦240ドット)、最大26万色表示が可能だ。ストレートタイプなのでサブディスプレイはない。
正面から見た708SC。液晶は横に広いランドスケープ型液晶画面だ。本体裏面。左上にカメラのレンズがある。フラッシュ、ライト類は付いていない。

メインカメラは、有効画素数200万画素のCMOSで、最大記録サイズが1,600×1,200ピクセルだ。サブカメラは有効画素数30万画素のCMOSカメラである。データフォルダ容量は最大20Mバイト(共有)。外部メモリ用のスロットが準備されていて、2GバイトのmicroSDタイプの外部メモリーに対応している。ちなみに外部メモリーは別売だ。

本体カラーはブラウン、シルバー、ブルーグリーン、ロイヤルブルーの4色が準備されている。筆者はブルーグリーンを購入した。

本体左側面。上下のサイドキーと充電端子/外部接続端子がある。本体右側面。メモリカードスロットとカメラボタンがある。

実際に購入してみて思ったのはやっぱり薄いってこと。ただ、重さが73gとこれまた軽いのだが、思っていたよりは重く感じる。重く感じるというよりも、軽いわりにきちんとした質感が感じられるという印象だ。

また、薄型端末でいちばん問題となるのがボタンだ。どのボタンに触れているかわからないという凹凸のないボタンではなく、多少凹凸が作られているため、どのボタンを押しているか間違えることは少ない。

ただ、上下左右へのマルチファンクションボタンと真ん中にあるメニューボタン/中央ソフトキーは、近すぎるため真ん中のボタンを押したつもりが下方向ボタンを押していたりするなどの押し間違いがあるようだ。押し間違いをしやすいとわかっていても押し間違えてしまったので、ちょっとイライラさせられることが多かった。

筆者が現在メインで利用しているauのW52Tと比べるとこれぐらいの厚さの違いがある。ちなみにW52Tの厚さは22mmだ。