人間の心を読んで動くロボットを開発中=米ワシントン大
  米国のワシントン大学(UW)の研究グループは、現在、人間の頭に装着した電極から脳波を捉えて、命令を理解して動く、いわゆる、マインドコントロールのロボットを開発中だ。非常に複雑な技術だが、簡単な指示であれば、94%の正確さで認識する水準に達したという。同研究プロジェクトのコーディネーターであるラジェシュ・ラオ助教授は、現在、「前進」や「後進」、「物を拾う」などの単純な命令を理解する段階だが、近い将来には、より複雑な命令にも対応できるようになると話している。

  同教授は、「技術開発で重要なのは、さまざまな脳波が交錯する中で、ロボットを制御する目的の脳波をどう捉えるかだ。脳波をとらえるための技術は、外科的手術によって身体を傷つけることのない“非侵襲的”なもの。脳波は命令情報の発信源である脳の内部ではなく、頭部の表面に取り付けたセンサーで、間接的に受け取る形式だ。従って、人間は拾うものは何かとか、どこに行くのかといった明確な命令しかできない。また、ロボットも自発的にそうした命令を理解し実行する能力を持たなければならない」という。

  機械や電子機器がどう人間に組み込まれていくのかを見ることは興味深いことだ。パソコンと人間の脳を直接つなげることやフランス語の単語や好きな歌の詞を脳へ一瞬のうちに「ダウンロード」することが可能になる時が、いつの日か到来するのではなかろうか。

参照:科学技術サイトのライブサイエンス【了】

■オリジナル記事:Mind controlled robot
■ブログ: クーレスト・ガジェット(Coolest Gadgets)(2006年12月16日付)より
■筆者 アル・カール(Al Carl)氏:
フリーランスのITエンジニアとして、プログラミングやウェブ関連の仕事を行う。最新のITグッズについて詳しいほか、SEO(検索エンジン最適化)やウェブ・マーケティングにも精通している。

  クーレスト・ガジェットは、新しくて、面白いITグッズを始め、ゴルフやキッチン用具、ガーデニング、ロボット、太陽光システム、スパイ道具にいたるまで、あらゆる分野のグッズを紹介するブログ。また、forums.coolest-gadgets.comという読者サイトもあり、クーレスト・ガジェットの読者が情報交換をできるようになっている。

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