【危険】「見たことない」クレーンに“宙づり”で手にはチェーンソー?宙づりのまま川を挟んで伐採作業も 「労働安全衛生法に違反の可能性」専門家指摘 群馬
人がクレーンのフックにぶら下がり、宙づり状態となっている映像をFNNが独自に入手しました。
一体、何が起きていたのでしょうか。
この映像は11月9日、群馬県内で撮影されました。
1人の男性がクレーンのフックにぶら下がり、空中へと上がっていきます。
撮影者によると、その高さは15メートルを超えるほどだったといいます。
これはビルの5階に相当し、万が一落ちてしまえば命にかかわる高さです。
その男性の腰の辺りには、チェーンソーのようなものがぶら下がっているのが分かります。
やがてクレーンは男性をつり上げたまま電線が密集する空中を移動。向かった先は大きな木でした。
男性らは宙づりの状態で木の伐採作業をしていたのです。
目撃した男性は目を疑ったと話します。
目撃者:
見ていて怖いなと思った。木の向こうまで行って切って戻ってきた。すごいことするな。(高さ)17〜18メートルぐらいいっていた。
目撃者によると、作業は川の近くに止めたクレーンで行われ、つり上げられた作業員が川の反対側まで移動し、宙づりのまま木を伐採。
そして、伐採した木とともに元の場所に戻るという工程を何度も繰り返していたといいます。
この伸びた木の伐採作業は、自治体が建設会社に依頼したものでした。
重機による作業の管理に詳しい弁護士は、クレーンで人をつり上げる行為について違法に当たる可能性を指摘します。
橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士:
専用の搭乗設備が備えられているとか、見る限りそうは思えない。労働安全衛生法21条違反という形になるかと。6カ月以下の懲役または50万円以下の罰というのが法定刑として定められている。
一体、なぜこのような危険な作業を繰り返したのでしょうか。
「イット!」の取材に問題の建設会社は、「目的の現場が狭くて川の反対側から作業をした。人をつってはいけないと分かっていたが、それしか方法がなくやってしまった」と説明した上で、「今後、二度とこのようなことがないよう現場に指導していく」と話しています。