<プレミア12>予選敗退…韓国野球「屈辱の日」
韓国が世界野球ソフトボール連盟(WBSC)プレミア12で予選脱落した。2勝2敗の韓国は18日午後1時に台湾台北の天母スタジアムでオーストラリアとオープニングラウンドB組の最終戦を行うが、前日の17日に早くも敗退が決まった。日本がキューバに7−6で、台湾がオーストラリアに11−3で勝利し、両国がそれぞれB組1位、2位となり、スーパーラウンド(4強)進出を決めたからだ。
プレミア12は組1位、2位だけが予選を通過する。2勝2敗の韓国はオーストラリアとの最終戦で勝利し、台湾と3勝2敗で並んでも、台湾との直接対決で敗れているため敗退となる。これを受け、A組ではベネズエラと米国が、B組では日本と台湾がオープニングランドを通過し、21日から日本東京ドームでスーパーラウンドを行う。
韓国がプレミア12で予選敗退となったのは今回が初めて。2015年の最初の大会では優勝した。2019年には決勝で日本に敗れて準優勝だった。世代交代を進行中の韓国は今大会を控えて20代前半の若手選手を中心に代表チームを構成した。中長期的な観点で韓国野球の国際競争力を高めるための決定だが、アジアのライバルである日本と台湾を相手に戦力の差が表れ、いくつか課題を残した。
過程と結果で残念な点があったが、収穫もあった。何よりも朴英賢(パク・ヨンヒョン、21、KTウィズ)という確実な抑え投手カードを発見したのは意味が大きい。朴英賢は16日に天母スタジアムで行われたミニカ共和国との第4戦で4−6とリードされた8回一死後に登板し、1イニング2/3を無失点に抑えた。台湾戦と日本戦で投手交代が遅れた柳仲逸(リュ・ジュンイル)監督の賭けが的中した。朴英賢は8回表、最初の打者に安打を許したが、一塁牽制で刺した。そしてフランク・ロドリゲスを三振に仕留めてイニングを終えた。雰囲気が変わった韓国は8回の攻撃で試合をひっくり返した。8回一死一、三塁から宋成文(ソン・スンムン)が右前適時打、朴成韓(パク・ソンハン)が右中間に2打点三塁打を放ち、7−6と逆転した。さらに崔源峻(チェ・ウォンジュン)の二塁打と洪昌基(ホン・チャンギ)の中前安打で9−6に点差を広げた。
9回にもマウンドに立った朴英賢は先頭打者に安打を許したが、後続を左翼フライと遊ゴロ併殺打で処理して試合を締めくくった。キューバ戦でも1イニングを無失点に抑えた朴英賢は「先輩たちが『お前が8回を無失点に抑えれば必ず逆転する』と励ましてくれた。その言葉を信じて全力で投げた。代表チームの試合で逆転勝ちしてうれしい」と言って笑った。
柳仲逸監督は朴英賢を早くから抑え投手に決めた。鄭海英(チョン・ヘヨン)と劉泳澯(ユ・ヨンチャン)、金沢延(キム・テクヨン)、趙丙荽(チョ・ビョンヒョン)までKBO(韓国プロ野球)リーグを代表するクローザー5人のうち朴英賢の球威が最も優れているという判断からだ。柳監督は「朴英賢は今後、韓国野球の最高の抑え投手になる逸材」と強い信頼を表した。
ユシン高を卒号して2022年にKTのユニホームを着てデビューした朴英賢は昨年の杭州アジア競技大会と今回のプレミア12で技術を向上させ、経験を積んでいる。入団初期にはボールが速いだけの投手という印象が強かったが、試合運営能力を高めて攻略が難しい投手に成長している。朴英賢は「昨年のアジア競技大会では何も分からずに投げている感じだった。今回のプレミア12では『自分を試す』という考えで慎重に投球している。幸い、多くの機会を受けているが、今後も代表チームのクローザーの責任を負うことができる投手になりたい」と語った。