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札幌市北区の認可保育園で2024年10月、1歳の男の子が給食中に食べ物をのどに詰まらせ死亡した事故で、施設の運営会社が会見を開き、事故当時の職員の体制については「適切な対応だった」と説明しました。

(株式会社アイグラン 橋本雅文代表取締役)「保育園では絶対にあってはならないことが起きてしまい、まずはご遺族に対し、深くお詫びを申し上げます」

15日午後2時すぎ、記者会見を開いた保育園の運営会社。

職員の管理体制については「適切な対応だった」と説明しました。

(アイグラン保育園拓北 島田真規子園長)「最近ではお母さんと一緒に帰るときにバイバイって大きな声で手を振って帰るようになってくれたので。このようなことになって申し訳ない気持ちと残念な気持ちでいっぱいです」

札幌市北区の認可保育園「アイグラン保育園拓北」で10月23日午前11時すぎ、1歳の男の子が給食中に食べ物をのどに詰まらせ、死亡しました。

当日の献立は軟飯や豆乳の味噌汁、焼き肉風炒めなど、いずれも離乳食でした。

(株式会社アイグラン 西岡寿彦認可運営部部長)「焼き肉風炒めにつきましては、幼児食のプルコギの中から、比較的水分の多い部分を選定し、お湯を加え、切り刻むとともに、水分量を多くすることで、味を薄めるとともに、飲み込みやすくしたものになります」

関係者によりますと、男の子の死因は肉をのどに詰まらせたことによる窒息死

焼き肉風炒めには薄く切り刻んだ豚肉が使われ、水分を含めた形で調理されていました。

豚肉がのどにつまった可能性が高いということです。

男の子は0歳児のクラスに入っていて、園児5人に対し職員は2人。

給食は職員が1対1で食事をあげていたということです。

(株式会社アイグラン 西岡寿彦認可運営部部長)「食事介助をしていた保育士が最初に対応しております。口の中に指を入れ、吐き出させようと、背中を叩いて詰まらせたものを吐き出させようという対応をしています」

職員の体制について問われるとー

(株式会社アイグラン 西岡寿彦認可運営部部長)「0歳児については園児3名について保育士1名というのが基準としてある。その中で、園児数5名に対し保育士2名ということで、体制としては適切だったと思う」

(株式会社アイグラン 橋本雅文代表取締役)「安全管理につきましては、今のままではいいとは思っていないので、さらなる強化や原因究明も含めて進めていきたい」

男の子はなぜ食べ物をのどに詰まらせてしまったのかー

専門家はー

(旭川市立大学 豊島琴恵教授)「(食材は)薄すぎてもいけないし硬すぎてもいけないし、弾力がありすぎてもだめ。(子どもが)こちら側の都合になりかねない、どうしてもどんどん口の中に残っている中で(職員が食べ物を)あげてしまう可能性がある」

男の子が亡くなってから3週間以上。

園では13日からようやく保護者説明会が開かれるも、不満の声が上がっています。

(説明会に参加した保護者)「説明会をずっと開いてほしいって言っていたが、ずっと開かれなかった」

(説明会に参加した保護者)「対策ないんですかって感じで(聞いても)調査中としか言われないからみんな帰っていく。あきれじゃないですかね」

運営会社は警察の調査状況など、事実関係が明らかになってからという判断をしたため、説明会の開催が遅くなったということです。

今後は安全管理体制の見直しをするとともに、男の子が食事をのどに詰まらせた原因を引き続き調査するとしています。