メッツ戦の4回、右翼フェンス直撃の安打を放つ大谷(提供・共同通信社)

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 「ナ・リーグ・優勝決定シリーズ、ドジャース9−0メッツ」(13日、ロサンゼルス)

 ナ・リーグの優勝決定シリーズ(7回戦制)第1戦が行われ、ドジャースの大谷翔平選手(30)はロサンゼルスでのメッツ戦に「1番・指名打者」で出場。二回に相手先発の千賀滉大投手(31)から右前適時打を放つなど4打数2安打1打点だった。試合はドジャースが9−0で先勝した。第2戦は14日に行われる。ア・リーグは第1戦が14日で、ヤンキースとガーディアンズの顔合わせとなる。

 マウンド上で苦闘する千賀に、引導を渡した。2−0の二回1死二塁。初球、真ん中のカットボールを大谷は見逃さなかった。弾んだ打球が一、二塁間を抜けて右前へ抜ける。二塁走者が生還した直後、敵将はベンチを飛び出し、投手交代を告げた。

 地区シリーズ突破を決めた2日前の第5戦では、3三振を含む4打数無安打。心機一転の新シリーズ。四回1死一塁の場面では、右中間フェンス直撃の時速187キロという弾丸ライナーを放つと。右翼手の失策が絡み、一走・エドマンが一気に生還。後続の左前打で自身もホームを踏んだ。6−0。試合の主導権を完全に握った。

 「たまたま甘い球が来たのでいい打撃でした。弾道が低かったので(フェンスを)越えてくれないかなっていう気持ちで見ていた」

 六回には飛距離120メートルの中飛。紙一重の打席を継続している大谷に、ロバーツ監督は「前シリーズではボール球を追いかけていたけど、今夜はヒットゾーンを取り戻していた」と感想。ポストシーズンの得点圏打率は・800(5打数4安打)をたたき出していることを踏まえ「翔平が走者のいる打席に立つと、チームは良くなっている」とたたえた。

 自軍の先発フラーティが7回無失点の快投。2投手の継投で2試合連続完封勝ちした。地区シリーズ第3戦の三回から続いている連続無失点イニングを33に伸ばし、66年のオリオールズが樹立したポストシーズン最長記録に並んだ。

 投打の歯車ががっちりかみ合った会心の勝利に、「素晴らしい試合運びだったなと思います」と大谷。ナイター後のデーゲームになる第2戦に向けて「しっかり点を取ることに全力で集中していきたい」と意気込んだ。