ひな壇嫌い、なだぎ武との熱愛、火サスのパロディ…孤高の女芸人・友近(51)が吉本興業の契約を切り替えて手に入れた“笑いの自由”とは
「昔っぽいサスペンスドラマをやってみたい」
【写真】美人芸人と言われるがネタにはストイックすぎるほどストイックな友近
ピン芸人の友近(51)が企画・主演をつとめたYouTube番組「外湯巡りミステリー・道後ストリップ嬢連続殺人」が、9月13日の公開以来、再生回数250万回に迫る勢いを記録し話題を呼んでいる。
「今年9月に友近の故郷・愛媛でロケ。制作日数6日、スタッフ総勢17人と通常のテレビ局の制作班の半分の予算で作ったそうです。大げさなカメラ回しに説明的過ぎるセリフなど往年の2時間サスペンスドラマのクセを強調しつつ、湯上りにコーヒー牛乳を飲むシーンなど友近らしい笑いのこだわりも随所に見られる怪作です」(ウェブ編集者)
得意なモノマネは中森明菜
ひな壇を嫌い、ネタの修正要求を断るストイックさ
「子供の頃から芸人になると決めていた」という友近は、大学卒業後、旅館の仲居を経て、テレビレポーターに転身。この頃「愛媛のみのもんた」と評判を呼んでいたが、芸人への思い止みがたく、26歳で吉本興業の養成所入り。街のオバハンなど人の言動をデフォルメした一人コントでNHK新人演芸大賞を受賞。やがて本格的に東京に進出した。
「テレビに出始めた頃から、ネタの修正要求を断るなど、笑いに対してストイックでした」(テレビ局関係者)
バラエティの常套演出のひな壇を嫌い、独自の道を歩む。鋭い人間観察から生まれた架空のキャラクターもそのひとつ。
「ピザ店勤務の中年アルバイター西尾一男は公式YouTubeでも大人気。愛知県西尾市の特命大使に就任したことも」(同前)
最初の熱愛相手のなだぎ武とはコンビを結成するも…
年間50本のコントライブと並行して、「水谷千重子歌謡祭」もおなじみに。
「友近の親友の芸歴50年の大御所歌手、という設定ですが、ネタの枠を飛び越えて座長公演を毎年開催しています。ゲスト歌手も年々増え、今年8月の明治座公演にはさだまさしも出演した」(音楽関係者)
美人芸人と持て囃されたこともある。最初の熱愛相手は先輩芸人のなだぎ武。
「アメリカのドラマのパロディ『ディラン&キャサリン』でコンビを組むなど公私ともに順調だったが、結婚には至らず。その後、一般男性との交際が報じられ、そのうち結婚するとチラつかせたが、やがて噂は立ち消え。本当はそんな相手はおらず、ネタだったのかも」(週刊誌記者)
闇営業問題に端を発した吉本興業の内紛では、女性芸人として初のエージェント契約に切り替えた。
「事務所に縛られず、『笑いの自由を手に入れた』とさらなる高みを目指している。今回のサスペンスも俳優経験豊富な友近らしい企画。もう単なる女芸人とは違う」(前出・局関係者)
キャラ変は続く。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年10月3日号)