親知らずを抜歯したいのですが、「意識がある状態」の抜歯は避けたいです。全身麻酔を希望した場合、費用はどれだけ変わるでしょうか?

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親知らずの抜歯で痛みが生じるのが不安で、できれば全身麻酔をして治療してもらいたいと考えている人もいるかもしれません。もしも全身麻酔を使用する場合、費用がどのくらい高くなるのか気になるところです。本記事では、おおよその親知らずの抜歯費用を紹介するとともに、全身麻酔にかかる費用の目安を紹介します。

親知らずの抜歯費用には幅がある

親知らずの抜歯費用に幅がある理由は、親知らずの生え方や状態が個人によって異なるためです。例えば、まっすぐに生えている親知らずは比較的簡単に抜歯ができ、手術費用は数百円程度で済み、痛み止めや抗菌薬などの薬代を加えても、治療費の合計は数千円程度に収まる可能性があります。
しかし、親知らずが横を向いている、骨の中に埋まっているなどのケースでは、骨を削ったり親知らずを分割したりして取り除く処置が必要になるため、手術費用は高くなる傾向があり、薬代や追加の検査費用が別途かかるケースもあるでしょう。
さらに、処置を安全に行うためにCT撮影などの検査が必要な場合、その費用も追加されます。抜歯は、親知らずの状態や処置の難易度によって費用が大きく異なるため、事前に歯科医師による診断を受け、正確な費用を確認することが大切です。
 

抜歯の難易度によって費用が変動する

親知らずの抜歯は、難易度によっても費用が変動します。表1に難易度別のおおよその費用をまとめました。なお、親知らずの抜歯は基本的に保険適用ですが、矯正治療や移植を目的とした抜歯は、自由診療となるため、費用が大きくなる傾向にあります。
表1

まっすぐに生えている親知らず 保険適用:約1000~3000円
自由診療:約5000~6000円 斜めに生えている親知らず 保険適用:約2000~5000円
自由診療:約1万~2万円 真横に生えている親知らず 保険適用:約2000~5000円
自由診療:約1万~2万円

※筆者作成
表1で紹介した費用は、あくまでおおよその価格であり、歯科医院によっても価格が大きく異なる可能性があります。親知らずの抜歯にかかる費用を知りたい方は、いつも利用している歯科医院で一度相談してみるのがよいでしょう。
 

全身麻酔を使用した場合の費用

親知らずの抜歯において、全身麻酔を使用するのは一般的な方法ではありません。しかし、患者さんの意向や症状などを鑑みて利用するケースもあるようです。ただし、全身麻酔は抜歯費用とは別に追加で費用が発生するため注意しましょう。また、保険適用もしくは自由診療のどちらになるかは、一人ひとりの状態によって異なります。
おおまかな目安としては、保険が適用され3割自己負担となった場合はおよそ4万円~、自由診療では十万円を超える場合もあります。具体的な価格を知りたい方は、まずは、歯科医院に問い合わせてみるのがおすすめです。
 

全身麻酔をして親知らずを抜くメリット

全身麻酔を利用して親知らずを抜歯する最大のメリットは、抜歯中に痛みや恐怖心を感じないことです。全身麻酔中は意識が完全に失われているため、振動や音、さらには手術に対する不安や恐怖心を感じることはないでしょう。一方、局所麻酔のみでの抜歯では、手術中に痛みや不安を感じる可能性があります。
さらに、全身麻酔を用いると麻酔の効果が長く持続するため、上下左右4本の親知らずを同時に抜歯したり、虫歯や歯周病で複数本の歯を一度に抜いたりすることが可能だといわれています。全身麻酔下での抜歯は、手術中のストレスを軽減し、より効率的に複数の抜歯を行えるメリットがあると考えられます。
 

抜歯における全身麻酔は追加で費用が発生する

親知らずの抜歯で全身麻酔を希望した場合、別途費用が発生することを理解しておきましょう。費用は保険適用でおよそ4万円~といわれており、自由診療だとさらに費用がかかる可能性があるため、事前に利用する歯科医院で確認しておくのがおすすめです。
抜歯にかかる費用は、保険適用と自由診療の違いや、歯の生え方・状態などによっても異なります。費用を節約したいのであれば、複数の歯科医院に費用の目安を問い合わせてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー