米国オークション 日本のビデオゲーム出品募る 過去には1億7000万円で落札も 人気筋を解説
米テキサス州に本社を置くヘリテージ・オークションズは、12月中旬に開催される、日本のビデオゲームコレクション ショーケース オークションに向け、ゲームソフトやゲーム機本体など日本のビデオゲームに纏わるものの出品募集を実施している。
【写真】有名タイトルからレアタイトルまで、日本のビデオゲームは世界的人気
同オークションズは、2019年に家庭用およびアーケード用に開発されたビンテージ・ビデオゲームの部門を開設。1996年発売の「スーパーマリオ64」米国版未開封品がゲームソフト史上最高額の156万米ドル(約1億7000万円=為替レートは当時)で落札され、今年は「ポケットモンスター 赤」日本版未開封品が4万5000米ドル(約700万円=同)で落札された。
ビデオゲーム収集家の間で最も価値が高いアイテムは、1980年代から2000年代前半に発売されたゲームソフトとゲーム機を中心に、高い文化的重要性を持つゲーム、人気シリーズの初期生産品や状態の良い未開封品など。箱の角の鋭さ、折れ目、欠け、破れなどの状態が確認され、鑑定機関がグレードの高い未開封品と認めたゲームは特に高い値が付く。希少なゲームや人気タイトルであれば、開封済の「完全な箱入り」またはCIB(コンプリート・イン・ボックス)と呼ばれるものも人気を集める。
現在、日本のビデオゲームに高値が付く最大の要因は「懐かしさ」だという。同オークションは「ビデオゲームは世界で最も消費されている娯楽コンテンツであり、文化的に重要な多くのビデオゲームは日本発祥です。これらのゲームを子供のころにプレイしていた世代が今はより高い可処分所得を持つ年齢に成長しています。また、鑑定機関による鑑定が行われるようになり、コレクターがゲームの真贋や状態の確認をしやすくなったことも影響しています」と説明した。
海外での人気が高いタイトルとしては、ファミコンソフトの中では「ゼルダの伝説」「スーパーマリオブラザーズ」「ドンキーコング」「ポパイ」「ロックマン」「悪魔城ドラキュラ」などの初版、ラジオ番組向けに限定製作された「オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ」、ファミコントーナメントの賞品として贈られた「パンチアウト‼ゴールド」などの限定品が挙げられるという。ゲームボーイからは「ポケットモンスター」シリーズの初版、メガドライブからは「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の初版などが挙がった。
ヘリテージ・オークションズは、米国で設立された最大規模の美術品・収集品オークションハウス。ニューヨーク、ダラス、ビバリーヒルズ、シカゴ、パームビーチ、ロンドン、パリ、ジュネーブ、アムステルダム、香港にオフィスを構え、東京は今年開設された。詳細は同オークションの公式サイトまで。
(よろず~ニュース編集部)