半導体大手のArmがNVIDIAやIntelと競合するGPUをイスラエルで開発していることが報じられました。海外メディアのGlobesによると、Armはイスラエルに約100人のエンジニアからなるプロジェクトチームを擁しているとのことです。

UK chip giant ARM developing GPU in Israel - Globes

https://en.globes.co.il/en/article-uk-chip-giant-arm-developing-gpu-in-israel-1001486761



Arm reportedly developing gaming GPU in Israel to compete with Nvidia and Intel | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/pc-components/gpus/arm-reportedly-developing-gaming-gpu-in-israel-to-compete-with-nvidia-and-intel

これまでArmは独自のプロセッサを開発または製造するのではなく、独自の知的財産やチップ開発ソフトウェアを開発し、それらをQualcommやMediaTek、Appleなどに販売してきました。Armのテクノロジーを購入した各社は、企業独自のニーズに適応するチップを開発しています。

そんなArmが、ゲーム用GPUをイスラエルのラーアナナにある開発拠点で開発中であることが報じられています。Globesによると、ラーアナナ開発センターのグローバルグラフィックスプロセッシンググループでは約100人のチップおよびソフトウェア開発エンジニアを募集しており、ビデオゲーム向けのGPU開発に従事しているとのこと。

なお、Armは「うわさや臆測についてはコメントしない」との立場を示していることから、開発中のGPUはディスクリートGPUなのかどうかといった詳細は明らかにされていません。



また、海外メディアのTom's Hardwareは「ArmはディスクリートGPU向けのアーキテクチャを開発しており、他の企業がライセンスを取得できる従来の形式を取る可能性もあります。これまでのディスクリートGPUの多くはx86/x86-64プロセッサでのみ動作しますが、Armが開発したGPUによってArmアーキテクチャ向けに設計されたWindowsでもディスクリートGPUが使用できる可能性も考えられます」と推測しました。

関係者によると、ArmはNVIDIAに対抗するために自社サーバー用のAIプロセッサを発売する計画があるほか、IntelやAMDのものに対抗できるPC用のAIプロセッサを販売する予定とのことです。