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 こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
 筆者はLINE公式サービスにて、年間約1000件のペースでチャット恋愛相談を受けています。また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがってきました。

 さて、今回ご紹介するタクトさん(仮名・30歳)のエピソードは、ムラッとしつつ、ちょっとほっこりもしてしまうお話。

 題して「ヤンギャルの恩返し」(タクトさん命名)です。

※この記事は本人の許可を得て掲載しています。ただし、プライバシー保護のため実際のエピソードから一部変更しています。

◆ある日、渋谷のクラブでヤンギャルを助ける

 さかのぼること6、7年前。タクトさんはよく渋谷(東京都)のクラブに通い、踊りにナンパに精を出していたそうです。

 その日もタクトさんが“クラブ活動”をしていると、入場口でセキュリティに止められている女の子を発見。

「金髪でてっぺんが黒くなってるプリン頭で、眉毛を細く剃ってて腕には根性焼きの跡があるっていうヤンギャル(ヤンキー色の強いギャル)でした。どうやら一旦外に出たはいいものの、泥酔してて再入場に必要なリストバンドがどっかでちぎれちゃってたみたいで、『リストバンドがないと入れないよ』って追い返されそうになってたんですよ。

 ただその子、フロアでヘタクソながらめっちゃ激しく踊ってたの見て覚えてたんで、顔見知りのセキュリティに『あのヤンギャル、バンドなくしただけだから入れてやってよ』と助け船出してあげたんです。俺が常連でセキュリティとも仲よかったから無事に再入場させてもらえて。

 それで、見た目はめっちゃイカツいのに、ヤンギャルから『ありがとうごうざいます、ありがとうございます!』って低姿勢で礼儀正しくお礼してきたんですよ(笑)。それからとりあえずLINE交換はしたんだけど、当時俺には彼女がいたから、お持ち帰りとかもせずにそれっきりになってました」

◆ヤンギャルの地元、宇都宮に遊びに行くことに

 それから1年後の冬、タクトさんは男友達と2人でドライブがてら宇都宮(栃木県)に遊びに行くことになり、ヤンギャルのことを思い出したそうです。

「クラブで助けてあげたとき北関東訛りだったんで、『どこから来たの?』って聞いたら『宇都宮』って言ってたんですよ。LINE交換だけして一切連絡取り合ってなかったんですけど、1年以上ぶりにダメ元で『久しぶり! 明後日、宇都宮いくんだけど餃子の美味い店教えて!』って送ったら、即レスで返信来て。しかも『もしよければ確実に美味い店に案内しますよ!』って来たから、お言葉に甘えることに」

◆1歳年下の妹ヤンギャルも交えてプチ合コン

 宇都宮駅の近くで待ち合わせると、あのときとほぼ変わらぬ姿のヤンギャルと再会。そして隣には、同じくヤンキー味のある別のギャルがいたんだとか。

「その連れは1歳下の妹でした。ヤンギャル姉妹とそのまま有名餃子屋に行って、ビールで乾杯。プチ合コンみたいな感じになってましたね。餃子屋の後に2軒居酒屋をハシゴしたんですけど、俺らが『ホテルは取ってなくて車中泊するつもり』って言ったら、姉ヤンギャルが『うちで飲み直そうよ』と。

 正直、このときまでは普通に楽しく飲んで解散でいいかなって思ってたんですけど、宅飲みとなると話は変わってくる(笑)。宇都宮で楽しい思い出ができるかなって下心が湧いてきました。ただ、よくよく話を聞いてみると、彼女らが住んでるのは実家みたいで、普通に両親がいるらしく……」

◆深夜、彼女たちの実家にて宅飲みスタート

 期待と不安が入り混じるなか、いざヤンギャル姉妹の実家へ。