福岡空港は全国有数のアクセスの良さで知られる

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熊本市の大西一史市長が2024年7月20日、福岡空港(福岡市博多区)のアクセスの便利さと対比させる形で、渋滞で熊本空港(熊本県益城町)まで時間がかかる状況について「本当の本当にごめんなさい」と自身のXに書き込んだ。

大西市長は24年5月、熊本空港から東京に出張に出かける際に渋滞に巻き込まれ、飛行機に乗り遅れた経験がある。福岡空港経由で出張に出かけたのを機に、改めて両空港の差を痛感したようだ。

「熊本駅から新幹線に乗って博多駅まで約35分→地下鉄で福岡空港まで約5分」

大西市長のポストでは、福岡空港の状況について

「熊本駅から新幹線に乗って博多駅まで約35分→地下鉄で福岡空港まで約5分→エスカレーター上がれば保安検査場」

と説明する。その一方で、熊本空港については、深くお辞儀するアイコンつきで「熊本駅から熊本空港までは空いてれば車で45分ぐらい。混んでたら読めません」。「本当の本当にごめんなさい」と続けた。

投稿の意図はハッシュタグに込めたようだ。それは、「福岡空港へのアクセスが良すぎる件」「熊本駅から最短約40分」「定時性が大事」の3つだ。

大西市長が指摘するように、熊本駅から移動する場合、福岡空港の方が熊本空港よりも早く着くことがある。

例えば熊本駅7時19分発の「みずほ600号」に乗ると、博多駅着は7時51分。乗り換えに10分強かかると仮定して、博多駅発8時8分の地下鉄に乗れば、福岡空港には8時13分に着く。これに対して、7時15分の熊本駅前を出発する空港リムジンバスは、8時24分に熊本空港に着く。

次のポストでは、「では行ってきます」という一言とともに「福岡空港から小松空港経由で福井市へ」のハッシュタグ。熊本空港から小松空港への直行便は飛んでいないため、福岡経由になったとみられる。

「道路整備の会議に出席するのに道路渋滞に巻き込まれて市長が飛行機に乗り遅れる」

熊本市中心部では渋滞が慢性化している。しかも、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の進出でさらに激化している。これが熊本空港へのアクセスが不便になる一因になっている。

大西市長は5月に熊本空港発の飛行機に乗り遅れた際には、

「道路整備の会議に出席するのに道路渋滞に巻き込まれて市長が飛行機に乗り遅れるとか政令指定都市ワーストの渋滞都市を象徴している出来事で本当に笑えない話」

だとして、やはり

「お恥ずかしい限りで申し訳ないです」

と謝っていた。

熊本県と熊本市は、熊本市中心部から高速道路インターチェンジまでを約10分、熊本空港までを約20分で結ぶ「10分・20分構想」を掲げている。大西市長は「何としても早期実現しなければと強く認識させられた」とも書き込んでいた。

(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)