あやなさん。ホストは最初、遊び半分だった。「友だちがやるならと、アルバイト感覚で始めました」

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 ジャニーズJr.(現・ジュニア)に6年在籍するも、ある出来事がきっかけで事務所をクビになった、あやなさん(28歳)。現在は歌舞伎町ホストクラブ「Luminous」に在籍し、月間1500万円を売り上げたこともある売れっ子ホストだ。青春時代のほとんどを捧げたというジャニーズJr.を退職した後、どのような人生を歩んできたのだろうか。
◆「姉の薦めで」小6のときジャニーズに所属

 よくジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のタレントが、「家族が勝手に履歴書を出した」というエピソードを話すが、あやなさんも、まさに同じ境遇だ。姉が山田涼介のファンで、「山田くんに会いたいから」という理由で、勝手に履歴書が送られていた。

「うちは父が会社を経営していて、わりと裕福だったんです。だから小学生のときからサッカーや水泳、テニス、体操など、毎日習い事をしていました。小6のあるとき、家族から『今日はサッカーの試合がある』と言われ、ユニフォームを着て車に乗りました。でも着いた場所はジャニーズJr.のオーディション会場だったんです。完全に騙されましたね(笑)」

 当時、あやなさんは芸能活動に全く興味がなく、サッカーに夢中だったため、あまり乗り気ではなかったそう。しかしダンス審査のときに体操で習っていたバク転を披露すると、審査員から注目を集めた。

 オーディションには約300人が参加していたが、少しずつ人数が減らされ、あやなさんは最後の5人まで残った。事務所に所属するにあたって特に契約は結んでいないそうだが、2008年2月入所組に数えられている。

ジャニーズJr.になりたいとは思っていなかったけれど、負けず嫌いだから、選ばれたからには頑張ってみようと思いました」

 サッカーに対する情熱に蓋をし、ジャニーズJr.としての活動が始まった。

◆初舞台は、KAT-TUNの東京ドーム公演

 ジャニーズJr.として初めて参加したコンサートは、KAT-TUNの東京ドーム公演だった。自分が出演することは2週間ほど前に突然言い渡され、ダンスの猛練習が始まった。

「コンサートでは毎回、2週間で10曲ほどの振りを覚えなきゃいけないんです。めちゃくちゃ練習していましたよ。ジャニーズ出身の人は、みんなダンスの早覚えが得意だと思います」

 ジャニーズJr.では、ダンスが上手い人は一目置かれる。コンサートに出演する際、どの立ち位置に選ばれるかで、事務所から誰が押されているのかも分かるという。

「7ORDERというグループに所属していた元ジャニーズJr.の森田美勇人くんは、抜群にダンスが上手かったです。だからコンサートでも、センターに近いところで踊っていました」

 一方、あやなさんは踊るのが大の苦手。個人的にもダンスレッスンに通ったが、上達は感じられなかった。中学、高校と進学するにつれて自分の限界も見え、芸能活動にモチベーションを感じられなくなっていた。

◆高1でジャニーズをクビ ホストの世界へ

 モチベーションが落ちた理由は他にもある。大好きだったサッカーを辞めざるを得なかったことへの後悔だ。

「高校は芸能コースに進学しました。でもその頃から、どうしても芸能よりサッカーがやりたいと思うようになりました。それにストーカー被害を受けたり、いつデビューできるか分からない日々がストレスになったりしたのもあり、ジャニーズjr.としての活動がどんどん辛くなっていきました」

 そして高1のとき、ある事件が起きる。

「自分が参加する予定だった大きなコンサートをドタキャンしてしまいました。コンサート当日、事務所から何度も電話がかかってきていました。そのとき僕は地元の友だちと遊んでいて『こっちの生活のほうが楽しい』と思ってしまい、出ることができませんでした。その結果、事実上クビになり、ジャニーズ事務所を退所することになりました」