出張に行く夫に「一泊1500円の激安ホテル」をとったら後日、12万円失ったワケ
 老後や子どもの将来を考え、日々節約して貯金に回している人も多いのではないでしょうか。

 けれど過度な節約は、今回話を聞かせてくれたリナさん(仮名・40代)のように数十倍の出費や驚愕の事態を招くかもしれません……。

◆「家計のためにできるだけ安いホテルに……」妻の本音

 リナさんの夫が勤める会社では、出張のたびに出張旅費(出張手当・出張日当)が支給され、余ったお金は自由に使ってもいいという決まりになっていました。そのためリナさんはいつも、大手宿泊サイトやネット検索して安いホテルを探しては予約していたとか。

「いつもは朝食付きで1人5000〜6000円のビジネスホテルを予約するのですが、そのときの出張は夜遅くまで仕事をするため、ホテルでは寝るだけでした。しかも朝は、自宅へ直帰。だったら、できるだけ安いホテルに泊まって家計に回してほしいというのが妻の本音です」

◆あまりの安さに嫌がる夫を説得

 リナさんは自身の本音に従い、とにかく安いホテルを探します。最初は朝食付きで探していましたが、「どうせホテルから直帰なんだし、朝食はチェーン店で食べたほうが安いかも?」と、さらに安い価格を検索。ついに、条件つきで1,500円という激安ホテルをみつけました。

「朝は9時までにチェックアウトの陽が差し込まない薄暗い部屋ということでしたが、寝るだけなら十分だと夫に勧めたのです。あまりの安さに『幽霊が出るかも』と嫌がる夫を説得。夫はしぶしぶ、1500円の格安ホテルに宿泊することになりました」

◆帰宅後「全身がかゆい!」と大騒ぎする夫

 ところが、出張先から社用車で昼過ぎに帰宅した夫が「全身がかゆい」「体中に赤い発疹ができた」と大騒ぎ。夫の服をめくってカラダを見てみると、確かに全体的に赤い発疹があります。そして、「何だか、体調も悪い気がする」と言うのです。

「保育園に通う娘や生まれて6か月の赤ちゃんもいたので、『感染する病気かも?』と心配でした。すぐに病院へ行きたかったのですが、その日は日曜日。緊急というわけではなかったため、夫に早く眠るように伝えました。そのあとは、子どもの食事やお風呂でバタバタしていました」

 夫がウイルス感染かもしれないため、子どもたちを保育園へ連れて行くわけにはいきません。そのため、「明日は朝イチで保育園、それから職場にも休むと連絡しなくちゃ!」「もし、うつる病気だったら?」など、頭の中は明日以降の段取りでパンク寸前。

◆リナさんも突如激しいかゆみに襲われる

「私もさっさと休んで次の日に備えることにしたのです。そして、『こういうときのためにも予備の布団が1組ぐらいは欲しいな』『私にも感染したら、自分や旦那の実家は遠いし、どうしよう』と不安を抱えながら、夫が眠る布団へ入りました」

 夫は、ボリボリとカラダを掻きむしりながらも、イビキをかいています。「昨日はかゆすぎて、ほとんど眠れなかったと言っていたし……。着替えもせずに寝るなんて、相当疲れていたんだな。ちょっとかわいそうかも」と、久しぶりに夫の頭をやさしく撫でながら眠りにつこうとしたリナさんでしたが……。

「少し経つと、チクっという痛みのようなかゆみのような感覚が襲ってきて、そのあとは急激にかゆい。かゆい範囲も広かったので、『やっぱり、私も感染したのかも? 発疹が出る病気って、何だろう?』と考えてみたものの、その日は原因もわからず、眠れぬ夜を過ごしました」

◆かゆみの原因はホテルに発生した“ダニ”

 翌日病院へ行くと、ダニが原因だということが発覚。昨日のかゆみを思い出すと、「一体、何匹のダニ?!」と不安になります。布団乾燥機のみで様子を見ることも考えましたが、小さな子どもや赤ちゃんもいたことから、夫と相談のうえ布団は全部処分することにしました。