中2男子が部活中に倒れ死亡、第三者委「予見は困難」と結論…原因は生徒の急性心筋炎

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 千葉県市原市立の中学校で昨年9月、陸上競技部2年の男子生徒が部活動中に倒れ、約2週間後に死亡した事故を巡り、原因などを検証してきた第三者委員会は23日、調査報告書を公表した。

 原因は生徒の急性心筋炎だとした上で、部活動前に異変はなく、教諭らも事前に発症の予測が難しかったと指摘。心臓マッサージなど教諭らによる応急対応も「評価できる」とした。

 生徒は昨年9月12日、1000メートル走の練習中に倒れて嘔吐(おうと)し、救急搬送された。入院し、27日に死亡した。

 報告書では、遺族から提供された医療カルテなどを基に、急性心筋炎が事故の引き金となったと指摘。当日の給食も食べ、1000メートル走の前にも息切れなどがなかったことから、「予見は困難」と結論づけた。

 生徒への応急処置を巡っては、養護教諭らの迅速な心臓マッサージなどに触れ、「教諭らが協力して応急対応を行った」とした。

 報告書では、教諭が嘔吐した生徒に「汚いものをどうするんだ」と言い放ったとする一部報道にも言及。当事者への聞き取りなどから、教諭の発言は嘔吐物を「汚い」と言った別の生徒らに対するもので、具体的には「汚いって言ってどうする」と伝えたという。揶揄(やゆ)する内容ではないとして、教諭の言動は「不適切であったとまでは言えない」とした。