開花したドリアンテス・エクセルサ。10日ほど前は鮮やかな赤が目立っていたが、枯れてくすんでしまった=京都市山科区で2024年6月23日午後1時47分、大東祐紀撮影

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 薬用植物などを栽培・展示する「山科植物資料館」(京都市山科区)で23日、オーストラリア原産の植物「ドリアンテス・エクセルサ」の見学会があった。オーストラリアから入手した種を同館に植えて育てていたが、樹齢25年にして初めて開花し、鮮やかな赤の花を咲かせた。

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 日本新薬(本社・同市南区)が運営する同館は、回虫駆除薬「サントニン」を含む「ミブヨモギ」の栽培用に1934年に開館した山科試験農場が前身。サッカーコート一面よりやや大きい約8000平方メートルの敷地に、薬用植物や絶滅危惧種など3000種超を栽培・展示し、定期的に見学会を開いている。

館長「25年たって開花、神秘的」

 ドリアンテス・エクセルサは同館が2000年頃から栽培。昨年5月頃に突然、花茎を伸ばし初め、高さ3メートルほどに達した今年6月に初めて花を咲かせ、スタッフらを驚かせた。日本では大きな植物園でしか見られない珍しい植物という。

 この日は山浦高夫館長(63)が同社の沿革などを説明した後、ドリアンテス・エクセルサを見学した。山浦館長は「25年たって花を咲かせるのは神秘的じゃないですか。楽しんでもらい、植物の多様性を知ってもらえたら」と呼びかけていた。【大東祐紀】