LG、9.1.2chバーチャルサウンドが楽しめるミニLED液晶「QNED90T」
LGエレクトロニクス・ジャパンは、4K液晶テレビの2024年ラインナップとして、9.1.2chバーチャルサウンドに対応したミニLED「QNED90T」など、全4シリーズ14モデルを6月26日より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。ラインナップと店頭予想価格は以下の通り。
「QNED90T」シリーズ (直下型ミニLED+量子ドット)
・86型「86QNED90TJA」 71.5万円前後 6月26日発売
・75型「75QNED90TJA」 49.5万円前後 同上
「QNED85T」シリーズ (エッジ型LED+量子ドット)
・86型「86QNED85TJA」 58.3万円前後 6月26日発売
・75型「75QNED75TJA」 37.4万円前後 7月4日発売
「QNED80T」シリーズ (エッジ型LED+量子ドット)
・65型「65QNED80TJA」 23.1万円前後 6月26日発売
・55型「55QNED80TJA」 19.8万円前後 同上
・50型「50QNED80TJA」 16.5万円前後 同上
・43型「43QNED80TJA」 14.3万円前後 同上
「UT8000」シリーズ
・86型「86UT8000PJB」 36.3万円前後 6月26日発売
・75型「75UT8000PJB」 25.3万円前後 同上
・65型「65UT8000PJB」 19.8万円前後 同上
・55型「55UT8000PJB」 16.5万円前後 同上
・50型「50UT8000PJB」 13.2万円前後 同上
・43型「43UT8000PJB」 12.1万円前後 同上
「QNED90T」「QNED85T」の特徴
86型「86QNED90TJA」
バックライトに量子ドットおよびナノセルカラー技術を組み合わせることで、高い色純度と深い黒表現を備えた液晶テレビシリーズ。昨年は、ミニLED搭載テレビとして「QNED85JRA」シリーズがあったが、今期はQNED90TがミニLEDモデルで、QNED85Tは通常LEDモデルとなっている。
ナノセルカラーは、量子ドットフィルムと液晶セルの間に変換オーガニックフィルムを挟むことで、緑色の純度を高めながら赤色の色域を拡張させる独自技術。具体的には、微細な粒子がRGB発光時に色のにじみから発生する余分な光波長を吸収することで、RGB各色の純度を高めている。結果、一層クリアで鮮明な表現が行なえるようになるという。
上位の90TはミニLEDを直下配置、下位の85Tは通常LEDをエッジ配置にした部分駆動となっているため、90Tの方がはエリアごとの細かな光制御が可能になっている。
86型「86QNED85TJA」
2024年モデルでは、AI映像処理が進化。「AIスーパーアップスケーリング」機能では、低解像度の映像を高精細な4K画質に変換。世界中のさまざまな映像データを学習したAIが、映像の解像度や画質を判別することで、より正確なノイズ除去を行なうという。
登場人物や動物など、映像内の注目ポイントを強調して立体感を生み出すオブジェクト型リアルタイム映像処理も備える。AIが顔や身体、ディテールを認識・最適化。さらに前景と背景を区別して、シャープネス・コントラストの調整を加え、立体感を自動で再現してくれる。
'23年モデルで初搭載された、お手軽画質調整「パーソナルピクチャーウィザード」も引き続き搭載。専門的な知識や難しい調整を行なうことなく、表示された絵の中から好きな絵を数回選ぶだけで、約8,500万通りのパターンから、AIがユーザー好みの画に切り替えてくれる。
なお、Dolby Vision/Dolby Atmosは、QNED90Tシリーズのみサポートしている。
量子ドット採用「QNED80T」の特徴
65型「65QNED80TJA」
QNED80Tシリーズは、通常サイズのLEDバックライトに、量子ドットおよびナノセルカラー技術を組み合わせた4K液晶テレビ。コストを抑えつつも、一般的な液晶テレビよりも純度の高い色再現が楽しめるのが特徴。バックライトはエッジ型部分駆動。
全4シリーズ共通の映像・音声機能
2024年モデルのQNED90T、QNED85T、QNED80T、UT8000シリーズに共通する画質機能として、「自動ジャンル選択/シーン検出」「AI輝度」を搭載している。
自動ジャンル選択/シーン検出は、映像コンテンツにあわせて自動で映像を最適化するもの。コンテンツはスタンダード・シネマ・スポーツ・アニメから、そしてシーンはスタンダード・夜景・街並み・自然から判別し、それぞれにあった画質に最適化する。
AI輝度は、昼間など明るい部屋で視聴する際、黒い部分がつぶれて見える暗いシーンでも、AIが暗部の輝度を最適化する機能。映像全体の輝度を調整するのではなく、明るさが必要な部分のみを細かく忠実に調整するようになっているとのこと。
フレーム補完機能をオフにして、製作者の意図通りの画質を再現する「FILMMAKER MODE」も搭載している。
65型「65UT8000PJB」
音声面では、バーチャルサウンド機能が進化し、新たにバーチャル9.1.2chをサポートした(2023年の液晶はバーチャル5.1.2chまで)。2chのオーディオも、AIによってバーチャル9.1.2chの立体サウンドに変換。より空間的なサラウンド効果を作り出す。
バーチャルサウンドは、付属のマジックリモコンを使って音場調整を行なう「オートサウンドチューニング」を組み合わせることで、より効果を高めることができるとのこと。なお、UT8000のみ標準リモコンが同梱されるため、チューニングを実施するには別売のマジックリモコンが必要となる。
この他にも、サウンドのトーンを補正して音の輪郭の明瞭度をクリアにすることで、音が画面から聞こえてくるように調整してくれる「AIクリアサウンド」、人間の受聴感度を補正して全体的なサウンドのバランスを向上させる「オートバランスコントロール」、コンテンツに応じてサウンドを最適化する「アダプティブサウンドコントロール」、放送/ネット動画など映像を切り替えても音量を一定にキープしてくれる「オートボリュームレベリング」などを備えている。