「次男が祖母を訴える…」マイケル・ジャクソンの3000億円遺産をめぐってファミリー内紛が勃発!

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マイケル・ジャクソンの“末っ子”である次男のビギ・ジャクソンが、自身の祖母でマイケルの母親であるキャサリン・ジャクソンさんに対し、マイケルの遺産を裁判費用として使うことを認めないよう裁判所に申請した。米TMZが報じた。

’09年に麻薬系麻酔薬プロポフォールの過剰摂取により50歳の若さで急逝した“キング・オブ・ポップ”マイケルには、長男プリンス・ジャクソン、歌手で女優の長女パリス・ジャクソン、ビギ・ジャクソンの3人の子供がいる。

20億ドル(約3000億円)といわれるマイケルの遺産をめぐってキャサリンさんと、マイケルの3人の子供、マイケルの資産管理団体の思惑が絡んで複雑な展開を見せている。

事の発端は、マイケルの遺産の共同執行人である弁護士ジョン・ブランカ氏とA&Rの重役ジョン・マクレーン氏が、マイケルの楽曲の約半分を6億ドル(約900億円)でソニーに売却する契約を進めたことだった。2人は

「この取引はマイケルの財団に有利であり、受益者の最善の利益になる」

と主張。一方キャサリンさんは、共同執行人は

「通常の注意と勤勉さを行使していない」

としたうえで、

「価値を最大化するために売却を数年待ったほうがよい」

と主張している。

当初マイケルの3人の子供は、キャサリンさんに協力して、売却に反対する裁判を起こしたが敗訴した。キャサリンさんは判決を不服として控訴することを決めたが、ビギは控訴に反対。さらに彼女が控訴裁判の費用にマイケルの遺産が使われることを認めないよう裁判所に申請したのだ。

「ビギは、控訴しても勝てる見込みはほとんどなく、争いを続けることがマイケルの遺産の浪費だと主張しています。長女のパリスや長男のプリンスも第1審の判決を受け入れ、控訴を主張するキャサリンさんに反対しているようですね」(女性誌記者)

マイケルファミリーの“ゴッドマザー”であるキャサリンさんは、マイケルの遺産の一部の終身受益者であり、マイケルの死後5500万ドル(約82億5000万円)以上を受け取っているという。そのうえ控訴裁判でもマイケルの遺産を使おうとしている祖母に、子供たちも反発しているようだ。

そんな子供たちの中で先頭を切って反発したビギは、脚本と監督を務めた映画『ロシェルズ』(原題:Rochelles)が2月に公開され、話題を呼んだ。

長男プリンスは、カリフォルニア州のロヨラ・メリーマウント大学で経営学を学び’19年に卒業。27歳のプリンスは2月21日に22歳の誕生日を迎えたビギを称賛し、インスタグラムのストーリーズで

「やったね。弟は(映画の)夢を追いかけ、賞を獲得した」

と祝福した。

これまでは長女パリスが派手な私生活で話題を振りまいてメディアに注目されてきたが、地味な存在だったビギが父とは違う映画の世界で活躍し注目を集めるなど存在感を見せ始めている。

5月にはキャサリンさんの上訴について審理が行われる予定だという。果たして「祖母vs.孫」の裁判の行方はいかに――。

文:阪本 良(ライター、元『東京スポーツ新聞社』文化社会部部長)
現在はWebマガジン『PlusαToday』を始め、芸能、映画、ハリウッド情報などの記事を執筆。日本映画ペンクラブ会員