ゴルファーのための食事学「ゴルフのスコアは、前日の夕食が決める!」

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 トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。

今回は『ラウンド前日の夕食』についてです。

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ゴルフのスコアは何で決まるでしょう。

スキルはもちろんですが、アマチュアゴルファーとプロゴルファーの大きな違いはその『身体』です。そしてこの身体作りは食事・睡眠・運動から作られます。身体作りは日々の積み重ねですから、前日・当日の食事で変えることはできません。しかし、身体の調子は変えることができます。
今回はラウンド当日の身体の調子を整えるためのポイントを、3つに絞って紹介します!

1.『糖質』中心

ゴルフのラウンドは、18ホールを回る持久戦です。時間にして4〜5時間、消費するエネルギー量は歩くだけでも500kcalを超えます。ここにスイング動作などが加わり、さらに多くのエネルギーを消費します。よって、ゴルフは効率の良いエネルギー補給が欠かせません。

ここで重要なことが、糖質が体内に十分に蓄えられていることです。身体の主なエネルギー源は『グリコーゲン』です。これは糖質が分解されたものですから、食事から積極的に糖質を補給することが重要です。また、ゴルフは『考える』スポーツです。相手と対戦し、一瞬の反応が重要なスポーツが多い中で、ゴルフには考える時間があります。環境や身体の動きなど様々な要素を、頭を使って考えるスポーツですので、『脳』の栄養でもある糖質は重要です。

糖質と言えば米や麺類などが思い浮かび易いですが、同じ糖質でも消化・吸収のスピードは異なります。芋類や果物も良質な糖質ですから、複数の食材を組み合わせて食べられると良いですね!

2.『脂質』控えめ

脂質の多い食べ物は、消化に時間がかかります。

ラウンドやコンペ、試合等の前は緊張している方が多く、ただでさえ消化・吸収能力は低下し易い状態です。食材によっては消化・吸収に5〜6時間以上かかるものもあります。これらを消化する為には、夕食後、寝ている間も胃腸が働き続けなければなりません。腹痛や下痢といった胃腸の調子が悪くなるだけでなく、睡眠の質の低下にも繋がります。

揚げ物等の脂質の多いものや、刺身等の生もの、食物繊維の過度な摂取(多量の生野菜等)は控えましょう。

3.『水分』たっぷり

以前のコラムでも何度か解説していますが、水分とゴルフパフォーマンスには関係があります。体重の約60%は水が占めており、たった2%の水分が不足しただけでもパフォーマンスは低下します。筋肉に供給される血液量、これも水分不足の環境では不足することから、パフォーマンス低下に繋がります。ゴルフ当日だけでなく、前日も1日に約2Lを目安に小まめな水分補給を心がけましょう。

そして、睡眠中も多くの汗をかきます。寝る前はコップ1杯の水を飲んでから就寝する習慣をつけましょう!

それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!


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[文:トータルゴルフフィットネス - ゴルファーのための会員制フィットネスクラブ]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。