新国立劇場、空飛ぶじゅうたんやランプの精も登場する夢いっぱいの華やかなバレエ『アラジン』を上演
2024年6月14日(金)~6月23日(日)新国立劇場 オペラパレスにて、2023/2024シーズン『アラジン』が上演される。
本作は2008年にビントレー元芸術監督が新国立劇場バレエ団のために振り付けた全幕バレエで、今回は再演となる。
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
英国バーミンガム・ロイヤルバレエや米国ヒューストン・バレエなどでも上演され、彼の代表作として国際的にも高い評価を得ている『アラジン』。エンターテインメント性と芸術性が見事に調和した作品で、演出・振付の妙味に加えて、カール・デイヴィスの親しみやすい音楽、空飛ぶじゅうたんやランプの精の登場シーンなど、魔法のような演出は必見だ。
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
そしてストーリー展開も見どころ。貧しい青年アラジンがプリンセスやランプの精・ジーンと出会い、お金や権力よりも大切なものがあるということに気づく成長物語。分かりやすく、誰もが共感できる普遍的な魅力を持つストーリーで、バレエを初めて見る方も楽しめるだろう。
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
また、『アラジン』はアラビアンナイトの原作では中国が舞台となっており、このプロダクションではその要素も取り入れられ、ライオンダンスやドラゴンダンスも登場。アラジンとプリンセスの幸福感広がるパ・ド・ドゥはもちろん、洞窟の場面での宝石たちの踊りや、ジーンとお付きたちのエネルギッシュな踊りなど、個性溢れる多彩な踊りが展開され、グランドバレエの醍醐味を堪能できる。
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
『アラジン』2019年公演より 撮影:鹿摩隆司
なお、本公演は新国立劇場での上演後、2024年7月6日(土)、7日(日)札幌文化芸術劇場 hitaruにて行われる。
【ものがたり】
にぎやかなアラビアの市場。この街に住む青年アラジンは、仕事もせずに毎日遊んでばかり。今日も騒ぎを起こして警備隊に捕まるが、魔術師マグリブ人が彼を助け出す。マグリブ人はアラジンに、砂漠の洞窟に入ってランプを取ってくるようもちかける。洞窟の財宝に目が眩んで了承したアラジンだったが、マグリブ人にランプを渡すのを拒んだため洞窟に閉じ込められてしまう。真っ暗闇の中でアラジンがランプをこすると、ランプから精霊ジーンが登場!ランプの持ち主の願いを叶える力を持つジーンによって、アラジンは洞窟から脱出する。
さらに、皇帝の娘であるプリンセスに恋したアラジンは、ジーンを呼び出し大富豪に変身。皇帝の許しを得て2人は盛大な結婚式を挙げる。晴れて夫婦となったアラジンとプリンセス。ある日、アラジンの外出中に物乞いがやってきて、プリンセスに古いランプを新品と交換しようと誘う。何も知らないプリンセスは、アラジンの古ぼけたランプを渡してしまう。しかし、この物乞いは変装したマグリブ人だった。マグリブ人はさっそくジーンを呼び出し、プリンセスをハーレムへさらってしまう。2人を追いかけ、ハーレムに忍び込んだアラジンはランプを奪還。プリンセスを救いだし、魔法の絨毯に乗って飛んで行くのだった。