昨年覇者 阪神、オリックスがまさかの最下位 注目される「それぞれの事情」とは
岡田監督、中嶋監督がどうチームを乗せていくのか、操縦術も注目される(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
開幕して早くも2カード目に突入。わずか4試合を消化したまでだが、昨年リーグ覇者の阪神、オリックスがともに最下位とややスタートにもたついている。
まずは阪神だ。ここまで4試合を戦い、1勝3敗。4月2日のゲームを中日が勝ったため、単独最下位に沈んだ。阪神は開幕カードを巨人と戦った。何といっても話題を集めたのが開幕3戦目まで25イニング連続無得点と拙攻ぶりにもあった。
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主軸に当たりが出ず、重苦しいムードが漂った。3戦目の8回に若武者・森下翔太の今季初安打となる3ランが飛び出し、これでチームも乗っていけるかと思われたが、本拠地開幕ゲームとなった2日のDeNA戦(京セラドーム大阪)では期待された昨年のMVP男、最優秀防御率をマークした村上頌樹が3回7安打5失点とまさかの乱調。初回には三塁を守る佐藤輝明の適時失策も響き、流れの悪さも目立った。
プラス材料をあげるならば、2日の試合では初回に4失点と村上が崩れた後にすぐさま1番の近本光司が三塁打を放ち、2番の中野拓夢が適時打をマークとやり返す姿勢を示した。チームの大きな軸である1、2番コンビに当たりが出始めたとあって、今後は中軸の活躍が期待される。
中でも5番に座る佐藤はここまで4試合を経過し、打率.067と不振が目立つ。オフに積極的に打撃改造に取り組んだことも注目されたが、持ち味の爆発力が待たれている。
そしてパ・リーグでは昨年覇者のオリックスが4試合を経過し、1勝3敗とロッテに並び、最下位タイの5位に沈んでいる。
2日に行われた西武戦(ベルーナドーム)では先発の平良海馬ら投手陣から8安打も11残塁の拙攻とつながりの悪さも目立った。チーム打率.185と貧打解消が喫緊の課題となっている。
一方、リーグ4連覇を目指す中嶋聡監督も積極的にチームを動かす姿勢も見せている。2日の試合では「打てる捕手」森友哉を先発で右翼に配置、開幕3連戦は捕手起用した森の打撃を買い、攻撃のバリエ―ションを増やした。
3日の試合は剛腕、山下舜平大が先発予定。昨季16試合に登板し、9勝3敗、防御率1.61と好投した右腕が上昇気流をもたらすか。開幕前の下馬評では、ともに優勝候補とされた2球団がここからどう巻き返しを図っていくか。今後の戦いぶりも注目となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]