まさかの日産「次期スカイライン」初公開!? 「丸目4灯テール」デザインが明らかに! 期待大な“V38型”は「セダン」それとも「SUV」?

写真拡大 (全2枚)

流麗な姿は「クロスオーバー」なファストバックスタイルか!?

 日産は2024年3月25日、新たな経営計画「The Arc」を発表し、同社の2024年度から2026年度にかけての新型車の投入や、電動化の推進などについて明らかにしました。
 
 今後3年間で30車種の新型車を投入するといい、各モデルのシルエットを動画で公開しましたが、そのなかには「次期型スカイライン」を想起させる独特な「丸目4灯」のテールランプを持つモデルの姿も含まれていました。

シャープなLEDテールランプのなかでひときわ目をひく「丸目4灯テール」! これは次期「スカイライン」なのか!?

 The Arcは、2024年度から2026年度までの中期の取り組みと、2030年までの中長期の取り組みから構成されており、そのなかには日産の新型車戦略も含まれています。

【画像】めちゃカッコいい! 日産「次期型スカイライン!?」を画像で見る(30枚以上)

 2026年度までに、16車種の電動車両を含む30車種の新型車を投入し、内燃機関(ICE)を搭載する乗用車の60%を刷新する計画です。

 これにより、2026年度までに2023年度比100万台の販売増と営業利益率6%以上を目指すという野心的な取り組みとなっています。

 前述の通り、投入予定とみられる新型車が一堂に走行するイメージCGが公開されており、20数台のSUVやミニバン、ピックアップトラックなどと思われる様々なボディタイプが映りますが、そのなかではっきりと判別できるのは、いずれも前後ランプ類やシルエットのみです。

 特にリアまわりでは、自由なラインを構成できるLEDの特性を生かしたシャープな形状のテールランプのモデルが多いなか、ひときわ目立っていたのが、丸目4灯で構成されるテールランプの1台でした。

 日産において丸型のテールランプといえば、60年以上の長い歴史を持つスポーティモデル「スカイライン」を象徴する特別なものです。

 その発端は1963年登場の2代目スカイラインまでさかのぼり、1972年登場の4代目(通称:ケンメリ)からは左右2個の4灯スタイルが定着しています。

 13代目の現行モデル(V37型)では、2013年のデビュー当初は採用されておらず、これについて懐疑的な意見も多く寄せられていましたが、2019年のマイナーチェンジを機に丸目4灯が見事に復活し、ファンを安堵させました。

 2021年6月、一部新聞が「スカイライン開発中止へ」と報じると、スカイラインファンを中心に大きな話題となりましたが、直後に日産の星野 朝子 副社長が「そのような決定はしていない」と否定し、「日産はスカイラインをあきらめません」と宣言したことで再び注目を集めました。

 しかしそれからさらに3年近くが経過。2023年8月に高性能仕様「スカイライン NISMO」が追加されたものの、13代目スカイラインは10年目を迎えても今もなお現役を続行しており、フルモデルチェンジが待たれている状況です。

 なおスカイラインは、2001年登場の11代目から高級車ブランド「インフィニティ」でも販売しており、現行型(「インフィニティQ50」)は同ブランド唯一の高級セダン車となっています。

 2023年10月には、次期型セダンを示すBEV(バッテリーEV:電気自動車)のコンセプトモデル「ビジョンQeコンセプト」が発表され、一部ではこれがQ50=スカイラインの次期モデル(V38型)では、と噂されています。

 流麗なクーペのようなファストバック形状を特徴としており、近年流行りのセダンとSUVのクロスオーバーモデルといえるかもしれません。

 そんななか、今回のThe Arcで“チラ見せ”された丸目4灯テールのモデルは、このビジョンQeコンセプトとの関連性も不明ながら、流麗なフォルムがビジョンQeコンセプトと近い姿に映ります。

 ボディ形状ははっきりと判別できませんが、日産がスカイラインを「あきらめていなかった」ことの証しとして、大いに期待したいところです。

日産「スカイライン」伝統の丸目4灯テールライト(写真は現行型13代目モデル)

※ ※ ※

 The Arcで発表された30車種は、北米、中国、日本、そしてアフリカ、中東、インド、欧州、オセアニアなど、各地域ごとに最適化されたラインナップとなる予定です。

 そのうち2024年度は4車種の新型車として、日産「ムラーノ」「パトロール/アルマーダ」「キックス」と、インフィニティ「QX80」の各新型モデルを投入することが公表されています。

 しかし2025年度以降の投入車種については、現段階では具体化されていません。

 その内訳については、例えば北米では、米国とカナダに7車種の新型車を投入するのに対し、中国では日産ブランド車のラインナップの73%を刷新し、新エネルギー車(NEV)8車種を投入(4車種の日産ブランド車を含む)するといった具合です。

 そして日本では乗用車モデルラインアップの80%を刷新し、5車種の新型車を投入します。

 電動車のモデルミックスを乗用車で70%へ向上するとともに、販売台数を2023年度比で9万台増加させ、2026年度に年間60万台の販売を目指すといいます。