Appleが2024年末をめどにSafariを含むApple純正アプリをアンインストールできるようにする方針を発表
AppleがmacOSやiOSに搭載しているウェブブラウザ「Safari」などのプリインストールアプリをアンインストールできるように準備を進めていることがわかりました。ただし、施策はEUのデジタル市場法(DMA)に対応するためのものなので、アンインストール可能なのはEU圏のユーザーに限られるとみられます。
Apple’s Non-Confidential Summary of DMA Compliance Report
Apple is working to make it easier to switch from iPhone to Android because of the EU - The Verge
https://www.theverge.com/2024/3/7/24093355/apple-digital-markets-act-compliance-android-switch-eu
Appleは現地時間2024年3月7日に発表した「DMA準拠報告書の非機密要約」において、DMAに対応するためにはAppleがこれまで築き上げてきたユーザーと開発者を守るためのシステムに変更を加えなければならないと不満をにじませつつ、iOSアプリの公正認証やマーケットプレイス開発者の認証、代替支払いの情報開示などを導入することを明らかにしました。これらの変更を開発者はXcode 15.3および
iOS 17.4から利用可能で、EUに加盟している27カ国のユーザーは2024年3月上旬から利用できるようになるとのこと。
たとえば、これまでiOSアプリの公式な配布場所はAppleが運営する「App Store」に限られてきましたが、今後は代替のアプリマーケットで配布することが可能になります。
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また、App Storeで決済を行うにあたり、決済サービスプロバイダーを選んだり、外部サイトで決済を完了させたりできるようになります。
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ウェブブラウザは「Safari」がデフォルトでしたが、iOS 17.4からはSafariを初めて起動したときにデフォルトで使用可能なウェブブラウザのリストが表示されるようになるとのこと。既定アプリに選択肢が生まれるのはブラウザに限らず、「アプリマーケットを開くアプリ」や「非接触決済アプリ」も好きなものを使えるようになります。
これに伴う形で、プリインストールアプリがアンインストール可能になります。iOSでは、Safariもアンインストール可能になるとのこと。Safariのアンインストールは2024年末までにできるようになる見込みだそうです。