イスラム原理主義組織のハマスとイスラエルとの軍事衝突が続くパレスチナのガザ地区で、2024年1月12日以降全ての通信サービスが遮断される事態が起こっています。ニューヨーク・タイムズによると、今回の通信サービスの遮断は、ガザ地区南部の都市、ハーン・ユニスのインフラが攻撃を受けた結果とのことです。

A week in the dark: connectivity in Gaza must be restored now - Access Now

https://www.accessnow.org/press-release/gaza-a-week-in-the-dark/



Web monitors say Gaza week-long internet outage is longest yet | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/01/18/web-monitors-say-gaza-week-long-internet-outage-is-longest-yet/

Gaza’s Phone and Internet Service Is Down for a Seventh Day - The New York Times

https://www.nytimes.com/2024/01/17/world/middleeast/gaza-telecom-blackout.html

現地時間2024年1月12日、パレスチナのインターネットサービスプロバイダー「Paltel」は「ガザ地区のインターネットおよび携帯電話を含む全ての通信サービスが戦闘によって喪失されました」と発表しました。





ニューヨーク・タイムズは通信サービス遮断の要因について「ガザ地区南部の都市、ハーン・ユニスの通信インフラが戦闘の被害を受けた結果です」と伝えています。

通信サービスの遮断は長期間にわたっており、発生から7日がたった2024年1月18日、インターネット監視会社のNetBlocksは「ガザ地区における今回の通信サービス遮断は、今後も続く見通しです」と報告。さらにNetBlocksによると、今回の通信サービスの遮断は2023年10月のハマスとイスラエルの戦闘開始以来、最長のものになっているとのことです。





通信サービスが遮断されるに伴ってガザ地区ではさまざまな問題が生じています。人道支援団体「パレスチナ赤新月社」の広報担当であるネバル・ファルサフ氏は「通信サービスが遮断されている状況では、ガザ地区の人々が、救急車を呼ぶための緊急通報すらできなくなっています」と伝え、インターネットの遮断が負傷者支援活動に影響を及ぼしていることを明かしました。

デジタル著作権団体のAccess Nowは「通信の遮断によって、現場で何が起こっているかに関する譲歩を文章化し、共有することが困難になっています」と報告。赤十字国際委員会のヒシャム・マンナ広報官は「通信遮断の際にミッションの計画を立てようとすると、予想外の出来事が起こった際に、本部に報告することが困難になり、大変危険な状況に陥ります」と述べています。



Access Nowのマルワ・ファタフタ氏は「インターネットの遮断は、ガザ地区に住む人々にとって生死に関わる問題です。国際社会は、ガザ地区で起こる戦争とインターネットの遮断を終わらせるために今すぐ行動しなければなりません」と提言しています。