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 既報通りバイエルン・ミュンヘンは、トッテナム・ホットスパーからエリック・ダイアーの獲得を発表した。今季いっぱいまでのレンタル移籍で、さらに1年間の買取りオプションも付随している。背番号は15。フロイントSDは「エリック・ダイアー獲得に至り非常に嬉しい」と喜びを述べ、「彼はこの移籍期間における我々の思惑の中で、非常に長い間注視し続けてきた選手なんだ。非常に価値ある存在となってくれることだろう」と期待。「我々の守備陣に貢献してくれることだろうし、彼のもつ脂質と経験値はピッチの内外に渡って助けとなるはずだ」

 29歳のイングランド代表ディフェンダーはこれまで、トッテナムにて公式戦通算329試合に出場して12得点をマーク。2015年にはイングランド代表デビューも果たしており、代表通算49試合に出場して3得点を記録。この夏にバイエルンに加入したハリー・ケインとは、クラブでも代表でも長年共に戦ってきた間柄だ。「今回の移籍は子供の頃からの夢の1つが叶った格好だよ。いつかはバイエルンのようなクラブでプレーしたかったから。見事なまでの歴史を誇る世界最大のクラブの1つなんだ」とコメント。「守備面における柔軟さをもって新天地で助けとなっていきたい。この世界で最も美しいスタジアムの1つであろう、アリアンツ・アレナのファンの前に立つ日を心待ちにしているところだ」と言葉を続けた。

 スポルティング・リスボンで育成をほどこされて2012年にプロデビューを果たしたダイアーは、その言葉通りにこれまでトッテナムでは、ボランチとしての役割に加えて3バック、さらに4バックでのセンターバックといった役割としてもプレーしてきており、ただ昨夏より就任したポステコグルー監督の下では役割を失って僅か4試合のみの出場にとどまっていた。なおバイエルンではマタイス・デ・リフトやダヨ・ウパメカノに加えて、ひとまずアジア杯で不在となるキム・ミンジェ、そして若手タレク・ブッフマンらと共に定位置争いを展開していく。

 その一方でトッテナムは同じくバイエルンも関心を示していた、ラドゥ・ドラグシンの獲得を発表。21歳のルーマニア代表とは早い段階で移籍で合意に達していたものの、バイエルンが横槍を入れる形で所属元CFCジェノアに好条件を提示したことから駆け引きとなったが、最終的にはドラグシン自身のプレミア挑戦という夢を叶えるべくトッテナム入りを決意。契約期間は2030年までで背番号6を身につける。移籍金額は特に明かされていないが、どうやら2500〜3000万ユーロの間となったようだ。

 16歳の時に母国を離れユベントスの門を叩いたドラグシンは、18歳でトップチームデビューを果たしてサンプドリア、サレルノを経由しジェノアに加入。セリエBからセリエAへと昇格を果たすとともに、ルーマニア代表にも飛躍。これまで通算13試合でプレーしているところ。また今季セリエAではフル出場を続けて2得点をマーク。クラブのリーグ戦10位という奮闘も支えている。なおジェノアは今回の移籍にあたり、前述の移籍金に加えてジェド・スペンサーをレンタルで獲得。契約には買取りオプションも付随しているようだ。