中田翔(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

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巨人を自由契約になった中田翔が、中日に入団した。2023年12月6日に名古屋市内で行われた入団会見には立浪和義監督も同席。メディア報道によると、中田は打点にこだわる考えを示したという。

「劇的にチームが変わる可能性を秘めています」

中日は長らく低迷期が続いている。14年からの10年間で3位に入った20年をのぞき、9度のBクラス。昨年から「ミスタードラゴンズ」と形容される立浪和義監督が就任したが、球団史上初の2年連続最下位とチーム再建への道は険しい。トレードで京田陽太、阿部寿樹ら主力選手を放出するなど血の入れ替えを断行しているが、得点力が上がらない。通算2000安打を達成した大島洋平、2年連続最多安打のタイトルには1本差で届かなかったが163安打を積み重ねた岡林勇希と球界屈指のチャンスメーカーが並ぶが、中軸が定まらない。今季は現役ドラフトでDeNAから移籍した細川成也が打率.253、24本塁打、78打点とブレークしたが、石川昂弥、ビシエドが確実性を欠き好機をつぶす場面が目立った。

修羅場を潜り抜けてきた中田の加入で得点力が一気に上がる可能性は十分にある。日本ハム時代は3度の打点王を獲得するなど、勝負所のここぞという場面で殊勲打を放ってきた。本拠地が広いバンテリンドームで本塁打量産は厳しいかもしれないが、走者を還すポイントゲッターとしての能力は球界屈指だ。

スポーツ紙記者は「中日は得点力が上がれば他球団と互角以上に渡り合える。今オフは中田、中島宏之、上林誠知、山本泰寛とレギュラーを狙える選手たちが入ったことで競争が激しくなる。劇的にチームが変わる可能性を秘めていますし、来年は台風の目になるかもしれません」と指摘する。

立浪監督は来季が3年契約の最終年。チームは生まれ変わった姿を見せられるか。(中町顕吾)